第18話 芥川家の一日(午前) ページ20
「龍、お帰りなさい。銀、久作。どうぞ上がって」
「ただいま」
『お邪魔します』
2年振りの我が家は、良平関連の物品が加わった事以外何も変わっていない。隅々まで掃除が行き届き、以前同様暮らし易い。
「それじゃ、龍。二人の部屋割りをお願いね。あたしは、朝ご飯作るから」
「承知」
居間に入る妻の後ろ姿を見る間も無く、即刻指示を出す。
「銀は、客間。Qは、ナルトと同室だ。異論は認めぬ」
「判ったわ」
「よろしくね。ナルト」
「おう!」
2階へ駆け上がる2人の童の襟を引っ張り、
「うがいと手洗いが先だ。
「忘れただけだってばよ」
「靴も脱ぎっ放しにしているだろう」
洗面所へ連行して行き、全員の手洗いが終わり、各自朝食まで解散させた。旅行鞄片手に夫婦共同の寝室へ赴き、そこで荷物を整理し、
「……」
部屋の壁際に、赤ん坊用の
明日は、ナルトのアカデミーの入学式。
嗚呼。だから、
やがて、階下から妻から声がかかり、それを機に
食堂の食卓には、五人分の朝食が並べられている模様。その内、一つの椅子には、幼児用の椅子が置かれている。其処に良平を座らせるのだろうが、
「ん? 今日は、龍の隣?」
「嗚呼。
「ありがとう。助かる」
居間に居る一人息子を己が抱え上げ、隣に座らせる。その前には、
「それじゃあ、ナルト。よろしく」
「うん。手を合わせて下さい」
向かい側に座るQと銀は、疑問符を浮かべながら、ナルトの動作を真似するが、
「いただきます!」
『頂きます』
自分の食事を後回しにし、良平の食事を優先しようとした。だが、9ヵ月になった我が子は食欲を満たすため、柔らかい素材の匙を上から掴む形で、不器用ながらも口に運んでいく姿に、成長を垣間見た。
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エミリア1415(プロフ) - にゃんこさん。コメントありがとうございます。魅力的に書けるように頑張ります。 (2021年1月15日 15時) (レス) id: 82aefb6635 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 芥川大好き。龍チャン愛してる。 (2021年1月15日 13時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
エミリア1415(プロフ) - 白狐さん» 白狐さん、コメントありがとうございます。更新できるように精進しますね (2018年12月16日 17時) (レス) id: c808353d76 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - あー、最高。全てが好き。更新頑張ってください。僕の為にも((( (2018年12月13日 23時) (レス) id: b607d0f086 (このIDを非表示/違反報告)
エミリア1415(プロフ) - ありがとうございます。頑張りますね。 (2017年4月9日 15時) (レス) id: 738ed6759e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エミリア | 作成日時:2017年3月12日 22時