立場的にまずいので角名くんと別れました【HQ】

1:別れましょう ページ1

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見飽きた不採用通知の中にたったひとつだけ
採用通知が入っていた。


天からの贈り物だと、
舞い上がってた。


その中身を見るまでは______________






＊＊＊







「話ってなに？」




ソファで寛いでる彼の前に正座する。心が痛いから怪訝そうな顔で見ないで！ちなみにここで紹介するのもなんだけど私の彼氏の倫太郎くん(16)です。

年の差なんて糞食らえなので無視の方向で。





「私、就職決まったの」

「おめでとう。で？なんで正座してんの？」

「その、あのね」




もごもごと口を動かすばかりで全く話そうともしない私に痺れを切らした倫太郎は私の手に持っていた採用通知を取り上げた。



　

「……は？稲荷崎高校ってうそでしょ？」





ぶんぶんと横に首を振る。ごめん、さすがの私もびっくりしたよ。でもこれは紛れも無い事実なの。不甲斐ない就活生でごめんね。






「生徒と付き合ってるなんて学校にバレたら私クビになっちゃうから、別れて欲しい」

「絶対いや」

「お願い、2年間だけでも別れて…！」

「別れるくらいなら就職見送ればいいじゃん」





倫太郎の言葉にショックを受けた。誰よりもそばで私の就活を応援してくれてたのに、採用通知一緒に喜びたかった。倫太郎のばか！なんてくさいセリフを吐いてトイレに篭った。

…………2年間くらい我慢してよばかぁ
私だって辛いんだよ。







「ごめんA、別れるから。でもひとつだけ条件があるんだけど聞いてくれる？」

「………なに？」

「休みの日は一緒にいたい」





今までと変わんないじゃん。




「それだと別れたことになんない」

「俺と全部切るってんなら他に女作るから」

「それは嫌！」

「じゃあ決定だね〜」




うまいこと丸め込まれた。






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