【片想】飴村乱数 ページ8
その日飴村乱数は、風邪薬とポカリスエットを持って自宅に向かっていた。
先程Aから、風邪を引いたとの連絡を受け自宅に保護したのだ。
前Aの家に訪れたら、風邪なのに仕事をしていて。それを防ぐためにも、飴村のベッドに無理やり寝込ませた。
「Aっ、やっほー！ちゃんと寝て
……って、は？」
自室の衝撃的な光景に、思わず素の声が出てしまった。
飴村のベッドの上には、飴村の上着をぎゅっと抱きしめてすやすやと眠るAがいた。
限りなく優しく、愛しそうに。
まるでそれが飴村であるかのように、可愛らしい寝顔をさらけ出して。
「んぅ...」
「……なにこいつ、煽ってんの？馬鹿なの？」
ふたりは付き合っている訳では無い。
Aは自分のことを友人と思っているのだろう、と飴村は考えている。
しかし、飴村は……Aを恋愛対象として見ているのだ。
それこそ、キスもそれ以上もしたいと思うくらい。何年も何年も、届かない恋をし続けているのだ。
片思いの痛み。
それは、他者の想像以上の苦痛で。
自分以外にはわからない、救いようのない地獄で辛酸を嘗めて。
我慢して我慢して我慢して。
Aが大切だから。思いを理性の箱に閉じ込めて。
……なのに。
「ひどいよA。僕、最近隠すのがへたくそになってきたってのに。」
そんな愛しそうに、そんなもの抱きしめないでよ。
服なんかじゃなくて、僕はここにいるのに。
「……無防備すぎ」
我慢して我慢して。
溜め続けた欲望の液体は、もう理性の箱から溢れんばかりに溜まっていた。
そしてこの瞬間、すこし、こぼれた。
＿＿＿＿ちゅっ
「...風邪の味がする」
39.5度のキスは、汗と冷えピタと涙の香りがした。
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レス) id: f814d33098 (このIDを非表示/違反報告)
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tyoko - リクエストいいですか？乱数攻めのヤンデレが見たいです！ (2020年1月23日 21時) (レス) id: 5c05b27ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：潮海 | 作成日時：2020年1月19日 23時
