・ ページ7
《太宰side》
中也が去った後。
「さてAちゃん、何したい？」
『うーんと･･･えっと、･･･』
うーんうーんと唸りながら
悩むAちゃん。可愛い。
私を待たせまいと必死になっているのか、
段々と焦りが混じっていく様は
ずっと見ていられる程いじらしい。
良い子だなあ、何て思っていると。
ぎゅるるるる･･･
「･･･」
『･･･』
「･･･お腹すいた？」
『･･･』
子供らしい素直な大きいお腹の音。
恥ずかしかったのか、かあ、と
顔を紅潮させて俯いた後、ゆっくりと頷く。
そう云えばもう昼時だった。
私自身お腹の音は全然気にしないのだが、
其れを気にする辺り
女の子だなあと感じる。可愛い。
「ふふ、何食べたい？」
『･･･オムライス、たべたい･･･です』
「よし分かった」
腕によりを掛けて作らないとね。
*
『･･･おいしい･･･！！』
「うふふ、其れは良かった」
スプーンを口に入れた途端、
目を輝かせて食べていくAちゃん。
今回は、何時もみたく織田作や安吾に
食べさせるような殺人クッキングはせず、
至って普通に調理した。
因みにオムライスに描いたケチャップの
ハートは、「かわいい」の一言の後
べちゃあと一瞬で塗りつぶされたので、
次はもっと端的な愛情表現をしようと思う。
美味しそうに咀嚼するAちゃんの様を
十分に見終えた後、自分も食べ始める。
「(･･･うん、結構美味しい)」
Aちゃんに不味い物は
食べさせられないので一安心。
･･･こうして向かい合っていると、家族の様だ。
Aちゃんと家族、素敵だなと思う。
あの背丈の小さい同僚が
着いて来るのは頂けないけれど。
そんなことを考えながら、
Aちゃんと談笑しての昼時を過ごした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 783人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
百鬼 レヴェル(プロフ) - この作品とても好きです！陰ながら応援させて頂いております‥‥！ (2016年12月11日 17時) (
レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)
あかさたな - 更新頑張ってください！（＾ω＾） (2016年11月27日 16時) (レス) id: c03256ea79 (このIDを非表示/違反報告)
廉 - 私も某バレーアニメに某刀剣擬人化アニメ見てます!! (2016年10月30日 0時) (レス) id: d91f3f562f (このIDを非表示/違反報告)
ももニャン(プロフ) - 更新まってます！ (2016年10月9日 0時) (レス) id: d319533860 (このIDを非表示/違反報告)
瑠樺@深夜営業(プロフ) - 更新全裸待機してます！さすがに全裸は見苦しいですが！頑張ってください！応援してます！ (2016年9月23日 17時) (レス) id: 2e445ac1d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：塩梅なり | 作成日時：2016年5月10日 0時
