第十五話 ページ19
翌日、朝日が昇ってから間もない頃。
男「おはようございます。お目覚めですか」
昨日の男の声がした。
Aが、蓙の上で涎を垂らしながら寝るどろろを揺さぶって起こす。
扉が開き、男が姿を現した。
男「あの、万代様がお目にかかりたいと…朝食も差し上げず、申し訳ございません」
どろろ「万代…?ああ、村長か」
どろろは目を擦りながら立ち上がり、ぐっと伸びをした。
どろろ「いいよ」
男に案内されながら、村の奥へと向かう。
男「あの屋敷にございます」
男が示したのは、そこらの家とは比にならないほどの大きさの屋敷だった。
どろろも思わず「すげぇ!」と声を上げる。
屋敷の中まで案内されると、男は「では」と言って襖を閉めた。
どろろ「なんだ、ずいぶん暗いな」
部屋に灯りはなく、目を凝らすとよく見える程だった。
万代「今灯りを」
声がしたと思えば、燭台に灯がついた。
声の主は、寝床に座っている女性だった。
万代「このようなお見苦しい姿、お許しを。足を患っておりまして…。私がこの村の長、万代にございます」
万代と名乗った女性は、艶やかな黒髪に整った顔立ちで、上品な印象だった。
どろろは何も言わずに、万代を見つめている。
万代「おや、私の顔に何か」
どろろ「…あ、いや、綺麗だなぁって…」
どろろが照れながらそう言うと、万代は着物の裾を口に添えて笑った。
万代「恐れ入ります」
そのような行動が、一層女性らしさを際立てた。
万代「お呼び立てして申し訳ございません。村人の話を聞きまして、どうしてもお会いしなければと。…特に、そこのお方」
万代は視線を百鬼丸の方に移した。
万代「もしやと思いましたが、やはり…」
どろろ「え?知ってるのか?」
万代はどろろの問いかけには答えず、ただ百鬼丸を見つめていた。
「…どろろ、下がれ」
どろろ「え?」
Aが少し身構えた姿勢でどろろの前に立つ。
その瞬間、百鬼丸が義手を抜いた。
それを見て、どろろがぎょっとする。
万代「何をなさいます?」
どろろ「おい、何すんだよ!」
百鬼丸が万代に襲いかかろうとするのを、どろろが必死に止める。
「どろろ、止めても無駄だ」
Aが言っても、どろろは聞かない。
どろろ「あの人は人間だ!化け物じゃねえ!」
男「万代様!」
その騒ぎを聞きつけたのか、村人が数人、屋敷に入ってきた。
☆
めっちゃ変な終わり方したね。←
許して☆((殴
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輪廻 - めっちゃ面白いです!(^ ^) 続きを楽しみにしてます! これからも頑張ってください! (2019年7月11日 12時) (レス) id: bf927136c6 (このIDを非表示/違反報告)
響 - 何が総合2位wwオリフラ立てたからじゃん (2019年6月27日 20時) (レス) id: 50d994e323 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい。外されないなら違反報告します (2019年6月27日 18時) (レス) id: c56aad1eeb (このIDを非表示/違反報告)
姫鬼(プロフ) - siriusuさん» ありがとうございます、励みになります!! (2019年4月15日 19時) (レス) id: 72603904b9 (このIDを非表示/違反報告)
siriusu(プロフ) - とても面白いです!続き凄く気になります!更新頑張って下さい!q(^-^q) (2019年4月3日 16時) (レス) id: ee4308919b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:姫鬼 | 作成日時:2019年2月17日 11時