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「Aちゃんには…闇に染まってほしくないんだ。
今なら選べる。
このまま私のもとで働くか、
特務課へ行くか。
どちらにする?」
私は………
「特務課へ行きます。
黒服の皆さん黒蜥蜴の皆、紅葉さんや、中也さん、芥川くん、治さん、森さん大好きだった。
でも、約束があるから……
ごめん……なさい」
「泣かなくたっていいんだよ」
「泣いてなんか!!……あ…れ……?」
涙が、頬を伝った。
だんだんそれは大粒になって、心に溜まってた物が一気に流れ出した。
「ありがとうねえ。私も、Aちゃんの事大好きだったよ。」
森さんは私を思いっきり抱きしめて、背中をさすってくれた。
「森さんっ」
「なあに?」
「ありがとう……!!大好き!!」
涙が止まるまで、森さんは私の背中を優しくさすってくれた。
***
「私…行くね!」
「気をつけるんだよ…変な男に捕まらないようにねえ」
「Aなら大丈夫よ!意志がしっかりしてるし、なによりあの人が付いてるじゃない!」
「たしかにそうだねえ。やっぱりエリスちゃんは賢いなあ!」
森さんたちがだらだらしてる間に私はゲートで駐車場へ向かった。
***
「うっ…」
「今のうちに泣いときなさい、リンタロウ。」
「エリスちゃあああん!」
***
バイクにまたがって、治さんのところへ向かおうとエンジンを……
もうこれでここに来るのは最後なんだろうなとか思ったりすると
また涙が…!
最初はあんなに恨んでいたはずなのに、今はこんなに愛しいものになってた!
ほんとに……人の心って難しいよね…!
明るい事を考えたとしても
駄目だった。
でも今は、未来のことを考えるしかない。
治さんが私の事を待っていてくれると信じて…!
***
「治さん……!包帯が!」
「ああ、これかい?元々怪我とかじゃあないからね、全然大丈夫だよ」
彼があまりにも、さっきの私みたいに泣く一歩手前のような表情をしているから、
思わず抱きしめてしまった
「Aちゃん…!?」
「良いんですよ、泣きたいときは泣いたって。私が受け止めます。」
「……頼もしいなあ」
「私は貴方より罪が重いです。同じタイミングでは光にはいけません。
多分治さんより2年くらいは長い時間潜ってなきゃいけないかも知れない。
それでも待っててくれますか…?」
「そんなの
当たり前じゃないか」
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作者名:あさ x他1人 | 作成日時:2019年12月31日 23時