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「みつ･･･それ･･･それ･･･見たの･･･？」
裕太の顔色が悪くなっているのがわかる。
「思い･･･出したよ･･･」
そう、その漫画のそのキャラは俺に似ていた。
似すぎてた。
違う、似すぎていたんじゃない
俺は･･･
「ねぇ･･････俺･･････存在してるの？」
その言葉に裕太が固まる。
そうじゃないかと思った。
「俺･･･裕太が作り出した･･･キャラなんだろ？」
「みつ！」
「思い出しちゃったんだよ･･･だから･･･裕太は俺のことを知ってた。俺のことを描きながら、俺が現実の世界にいたらいいなって思ってたんだよね？だから俺が･･･この世界に存在したんだ」
裕太の眉間にシワがよる。
「俺、バカだよね･･･裕太が作り出した存在なのに･･･。裕太が作り出したんだから、そばにいたら安心するの当たり前だよね。なのに･･･なのに俺･･･裕太のこと･･･」
目から涙が溢れ出す。
「裕太のこと好きになってたんだ。この時間が、二人での時間が、いつまでも続けばいいと思ってたんだ」
「みつ･･･」
「俺はただのキャラで、この紙の中でしか生きられないのに･･･」
「みつ･･･違うんだ･･･」
「違くないだろ！俺はこのシーンで死ぬはずだった！なのにこのシーンから先、何で描いてないんだよ！」
「･･････紙の中でも･･･みつには･･･生きていてほしいって思った･･･」
「バカじゃないの･･･？自分で作った漫画だろ？なのに･･･なにキャラの1人に肩入れしてんだよっ！さっさと俺が死ぬシーン描けよ！」
「描けるわけないだろ･･･。好きなんだよ！好きだから･･･そのシーンから先が描けないんだよ！どうしても･･･みつはトラックに轢かれることになってるのに･･･」
「だったらさぁ･･･」
「だから･･･描くの辞めたんだ･･･」
「今からでも･･･」
描き直せばいいじゃん･･･
そう思ったけど、それじゃあきっと裕太は俺にそこまで思い入れしなかったんだろうな･･･
だってほら･･･
俺･･･既に･･･
足から消えてるじゃん･･･
「みつ！お前！」
「ねぇ、裕太、俺裕太が大好きだよ･･･だからちゃんと描いて･･･最期まで俺のことを･･･描いてね。裕太の中で生きてるなら俺･･･それで幸せだよ･･･」
笑いながら言うのが精一杯で。
「みつ、俺も･･･大好きだよ」
裕太からのハグ･･･それが最後の思い出。
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WHITE(プロフ) - kinokoさん» kinokoさん☆初めまして♪コメントありがとうございます。毎回玉北をあげる時は緊張するのですが、受け入れて頂いているようでホッとしています。そして嬉しいお言葉ありがとうございます♪励みになります。これからもよろしくお願いします。 (2018年1月7日 16時) (
レス) id: 6606f9fb9a (このIDを非表示/違反報告)
kinoko(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませて頂いています。藤北信者ですがWHITEさんの書く可愛い玉北が大好きです！玉ちゃんのために一生懸命なみっくん癒されます。2人が幸せだと嬉しいです！これからも作品楽しみにしています！ (2018年1月6日 20時) (レス) id: de0732224c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：WHITE
| 作成日時：2018年1月5日 23時
