気がついたら番外編

異世界のHalloween ページ39

｢は？今なんて言った？｣


ニカが食い気味で俺の言葉を遮る。
え、なんか不味いことでも言ったのか？
俺は自分の言った言葉を必死で思い出す。


｢みつ、ねぇ！今、なんて言ったの？｣


いやいやいや、大したことなんかやっぱり言ってねぇぞ。


｢みーつ！｣


すみません、ニカさん、揺すらないでください。
視界が歪みます！！


｢ニカ、それ以上やるとみちゅ意識飛ぶよ？｣


ユウタ･･･助かった。


｢で、どうしたって？｣


｢いや、なんかさ、みつが面白そうなことを言ってたから｣


｢面白そうなこと？｣


｢そう。ほら、そろそろ収穫祭だろ？その準備にタイスケもワタルも忙しいからなって言ったんだよ｣


｢で、構ってもらえてなくて、みちゅが拗ねてたの？｣


違うわっ！！
なんで俺がタイスケに構ってもらえなくて拗ねなきゃいけねぇんだよ。


｢いや、そういうことじゃなくてね。みつのいた世界でも収穫祭やってたみたいなんだよ｣


あ、その話ね。


｢はろりん、ぱーちー、しゅる、きちゃーま、きいちゃの｣


｢はろ･･･りん？なんだその可愛いネーミングは･･･｣


ユウタ、違う･･･
ハロウィンだよ、ハロウィン！！


｢な！なんか楽しいそうだろ？パーティーって言ってるくらいだから、ぜってぇ盛り上がるやつな！｣


あー、そうだった。
ニカは完全にお祭り男だったよ･･･
そんなニカに格好のネタをやってしまったなんて･･･俺のミスだぁー！！！


｢ねぇ、みちゅ、その『はろりんパーティー』ってどんなことやるの？｣


｢収穫祭って言葉に反応したんだよ、みつのやつ｣


待って、ねぇ、待って。
俺、もしかしてハロウィンの説明を求められてる？
俺の語彙力と舌足らずなこの口調で、どこまでちゃんと説明できるってんだ？
いや、出来ねぇだろ？
無理だ、ねぇ、無理だよ、無理ー！！
それって酷なことって思ってくれてもいいよね？
だって俺だよ？チャーマだよ？
説明なんてできても、お前らに伝わる気がしねぇ！！

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