気がついたら番外編

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もう！とにかくめちゃくちゃ恥ずかしかったんだ。


いや、もちろん仕事だし画面に写ってる間はちゃんとアイドルしてたよ。
仲良すぎな2人組っていう設定をちゃんと守りましたよ。


でも！裕太のあの顔、あの目！
ありゃ、仕事じゃなくて本気のやつー！


おかげで心臓バクバクしまくっちゃって、大変だったんだよ。
あの時ばかりは、俺、俳優業も行けるかもって本気で思った。


さらに深夜の歌番組では･･･
俺が甘えるように裕太の首に手を回して、あざとく笑うっていうパフォーマンスがあった。
俺たちって歌よりもそういうパフォーマンスに最近力入ってない？
誰だよ、考えたやつー！


でも誰より乗ってるのは裕太だから、きっと改善はされないだろう･･･


「ひろみつ、可愛かったなぁ。早く家帰って見ようよ」


誰だよ、2人だけで過ごしたかったって拗ねてたやつは。
影も形もなくなってしまっているのは、言うまでもない。


拗ねてる裕太も可愛かったけど、俺のことでこんなにもルンルンになってる裕太も可愛い。


そう思ってる時点で、俺も本当に裕太が好きなんだなって思う。
そりゃもう、重症だと改めて実感するくらい。


「みつー？どうしたのー？初詣行きたかった？」


家に着いて俺の顔をのぞき込む。


「ま、無理だろうな。どんな場所に行ってもAってだけですぐ騒動になるだろうしな」


わかってるさ、多分、裕太だって同じ気持ちだろ？


「だねー。とりあえずさ、寒いからコート脱がないでベランダ出よう」


ん？なに？ベランダ？


「ほら、星が綺麗だね」


「あ･･･本当だ･･･。星をゆっくり見てる時間もなかったなぁ、最近･･･」


「初詣には行けないけどさ、お星様にお願いは二人で出来るよね」


「裕太･･･それ･･･七夕･･･」


「えー、いいじゃん！」


そう言いって目を瞑り何かお願いしている。


俺も･･･乗るか。



裕太とこれからもずっと一緒にいられますように。

仕事でもプライベートでも、隣りにいられますように。

大好きな裕太が･･･俺の事を大好きでいてくれますように。



「ふふふ、多分ね、2人お願いは一緒だよ」


いつまでも裕太が、可愛く、かっこよく、胸キュンさせてくれますように。

そして俺も裕太をキュンキュンさせられますように。



「ぎゃー！やっぱりそんな小っ恥ずかしいもん2人で見られないー！なんだよ！『宏光コレクション』って！」


「ほら、ちゃんと見なよ！」


「やだーー！」

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