気がついたら番外編

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冷静になれば俺のしたことが馬鹿なことだったってわかるんだけどさ。
どうしても裕太が･･･
俺以外を優先させるのが、気に入らなかった。


｢ばっかみてぇ･･･｣


ただの嫉妬じゃねぇかよ･･･
それで言い逃げなんて･･･マジカッコつかねぇ。
俺のが年上だってのに･･･
本来なら浮気の1つや2つ許してやるべきなんだろうな。
そもそもあれだけイケメンで、女の子からも人気があるのに、俺なんかと付き合ってくれてるだけありがたいと思わなきゃいけないんだよな･･･


そう考えると、なんだか涙が止まらなくて。

あぁ、やっぱり俺、裕太が好きなんだ。

あんまり好きって言ったことなかったなぁ。

なのにあんな喧嘩別れみたいなことしちゃって･･･

マジ、俺ってバカ･･･





｢みぃーつけた｣



え？


俺･･･公園で寝てた？

目を開けると裕太がにっこり笑ってて。


｢もー、言うだけ言って逃げるのなしじゃない？｣


ムッとした表情をあえて作ったあとで、俺の頬をツンツンしてくる。
えっと･･･俺確か･･･

お前のことなんか知らねぇよ！

って･･･


あの家出てってやる！

って啖呵切って逃げ出したんだっけ･･･。
うわぁ･･･どーしよ･･･


｢昔はさ、よく宏光が迎えに来てくれたよねー。俺が母さんに叱られて、家飛び出して、帰るに帰れなくなった時にさ｣




｢もー！またあの子は！叱るたびに家出てっちゃうのよ、北山さんちに来てない？｣


｢えぇ、来てないわ｣


｢おばちゃん、裕太、また出てっちゃったの？｣


｢ね、もう、嫌になっちゃうわ･･･｣


｢俺連れて帰ってくるからさ、裕太もちゃんとごめんなさい言えるようになってると思うから、あんまり怒らないであげてよ｣


そうだった、小さい時、よく逃げ出した裕太を探して連れて帰ってきてたっけ。


｢みっくんさ･･･なんでいつもいる場所わかるの？｣


｢うーん、なんでかな？｣


｢きっとさ、僕がみっくんに見つけてって信号送ってるからだね｣


｢はぁ？なんだそりゃ｣




俺が見つけると、小さい裕太はめちゃくちゃ嬉しそうにしてたっけ。

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