なんででしょう？【青葉城西】4 (ページ27)

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「国見ー」

「あ、先輩」

午後の部、さっそく私と奏は国見たちのクラスにやってきた。

「まってました。普通のたこ焼きでいいですか？」

「逆にそれ以外なんかあるの？」

「激辛仕様とロシアンルーレットが」

と真顔で言うので普通のでいいや、と笑う。

「10個入り１つでいいよね、奏」

「え？私が10食べたらAの分ないよ？」

「奏さっきおにぎり３つ食べてなかった？？」

やり取りを聞いていた国見が「ふは、」と吹き出して
「先輩の分は俺のおごりで、10個入りと６個入り用意しますね」
と笑いながら言う。

「え、申し訳ないよ、普通に払うよ」

「そうだよ」

「もとはといえば奏のせいなんだけど！」

と話すと「いいっすよ、さっきの写真のお礼ってことで、どうぞ」と渡してくれたし結局10個入りの分のお金しか払わせてくれなかった。

「わーい、おいしそう」
「ほんとにね」

と話をしながら食べていると口の中に形容しがたい辛みが広がる

「え、？」

「どうしたの？」と心配する奏のよこで
「まってまってまっていたい口の中めっちゃいたい」と涙目の私。

「え？なんで？！」
「こっちがききたい！」

と二人して焦りまくったところでふと先ほどの国見の話を思い出す。

「ろしあん、るーれっと」

「え？」

奏はあのとき聞いていなかったのかまったくピンときていない様子で「あ、水飲む？大丈夫？」と心配してくれている。

やってくれたなと国見のほうを見ると目が合って、「してやったり」という風に国見の口角があがった。