四十四話 ページ47
それから少しすると、私は暗殺術を完璧に使えるようにまでなっていた。
ボスは仁に切り替わり、前のボスは敵に殺された…。
ボスが変わってから数年、いつものように日課を終わらせるとボスに呼ばれた。
ボス「A、これから仕事をして欲しいんだ。」
A「…仕事?」
私は首を傾げる。
ボス「ああ、まあ仕事と言っても偵察だけなんだけどいいか?」
A「いいよ。」
私はすぐに頷いた。
暗殺は初めてでは無いが、偵察は初仕事なのだ。
A「偵察って誰の?」
ボス「お前の両親だ。」
A「えっ…。」
何故?と頭の中でぐるぐると回る。
ボス「お前の両親は、この村のリーダーだろ?俺らは、リーダーであるお前の両親の護衛役でもあるんだ。」
へーと思ったが何故自分なんだ?とまたもやハテナが頭の中をぐるぐる回る。
ボス「理由は、久しぶりに両親に会ってこいって事だ。お前は、無理やり連れてきてしまったからな。まあ、会うことは出来ないが近くに行くことぐらいいと思うぞ。」
A「分かった。気遣いありがとう。」
私は、正座したまんま頭をペコッと下げた。
ボス「んな事しなくていいから、明日の朝、決行な。」
やっぱりボスでも仁は仁だと思う。
優しいし気遣いもできる。
それに、仲間のみんなからも信頼は厚い。
流石村田の子どもだなと思った。
それから次の日、仕事は決行された。
私は、自分で立てた計画道理に行動をする。
暗殺者らしく屋根に登り今まで皆が使っていた通路へ入る。
連れられてから数年経っているため、私は行方不明扱いになっているのだろう。
久しぶりの城は昔とあまり変わっていなかった。
葵と2人して壁に落書きをした記憶や、兄さんや両親へイタズラを仕掛けた記憶。
自分達で仕掛けた罠に自分がかかることもあった。
どれも今思い出しても楽しかった思い出。
もちろん、兄さんやまーやにこっぴどく叱られたこともある。
正直、ガチギレの兄さんはめっちゃ怖かった…。
A「ふふふふっ…。」(小声)
思い出したら笑えてきた。
おっと、ちょっと物思いにふけ過ぎた。
誰かの気配を感じ、さっと隠れる。
物音1つたてずに隠れると、1人の女の子が歩いてくる。
じっとその子が去るのを待つ、しかし、女の子はこっちへ真っ直ぐ歩いてきていた。
??「ねえ、そこに隠れてる子誰?」
A「!?」
この声は…
葵…
葵「ねえってば!」
葵はこちらへ走ってくる。
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莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!続編も楽しんで下さいね! (2018年12月24日 21時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメント失礼します。凄く良かったです。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: aa472647a8 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!更新する時間があまりありませんが、楽しんでいってください。更新、頑張りますね! (2018年6月23日 0時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
露 - とても面白かったです!また楽しみにしてます、頑張ってください! (2018年6月20日 20時) (レス) id: 1a0123f488 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうござます!面白いなら良かったです!!!!続き頑張って書きますね!今週は、少し忙しいのであげられるかわかりませんが、忙しくなかったらだいたい三日であげる予定です!これからよよろしくお願いします。^ - ^ (2018年1月23日 16時) (レス) id: 9add19d2e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ざりあ | 作成日時:2018年1月10日 18時