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三十八話 ページ40

A「それに、姫の私が夜中に城を出るなんてことがばれたら私も連れ出した沙織理もどうなるかわからない。危険だよ。」

沙織理は、危険人物と判断され、殺されるかもしれない。

ほんの少し会って話しただけなのに、この人が死ぬところは見たくないと思った。

…。多分、仁の姉だからかもしれない…。

そのことは、誰にも言わないでおこう。

沙織理「大丈夫だよ。私がばれない様にするから、それに、姫様は夜中に城を抜け出したことあるでしょ?」

なぜ知っている!?と叫びそうになったが、手で口を押さえる。

沙織理「やっぱり、抜け出していたんだね。」

そう言うと、沙織理はふふっと笑った。

ささっと静かに城の中を歩いていく。
この城のことは熟知しているのだろうか。
私でさえも知らない道があった。
そして、道には誰一人として見張りがなかった。

不意にこの人はなんだろうと思った。

仁の姉で、村田の娘。
なかなか納得できないが、しないといけないと思った。

沙織理の歩き方は、村田にそっくりで村田は私たちの身を守るために一応の為暗殺術が使える。

多分、沙織理も村田から教わったのだろう。
顔つきも含め様々なところが村田に似ていた。

すると、沙織理が止まった。
ぶつかりそうになったがギリギリで止まる。

ここは、最上階のすぐ下の階だ。
今日は満月のため、月の光が差し込んでいた。
ここにも見張りはいないのだろうと思い歩き出そうとした。
すると、沙織理に腕を引っ張られた。

A「わわっ。」

小さな声でそう言うと、沙織理を見る。
沙織理は、私ではなく近くにある曲がり角を見ていた。

沙織理「なぜそこにいるんですか?」

少し低めの声、その声は曲がり角の方へ言ったのだろう。

誰かが角のところにいるのだろうか。
私には全く気配が感じられない。

すると、一人角から出てきた。
私とほぼ同じ身長、その姿は葵だった。

葵「あちゃー。ばれたか…。流石、村田の娘だね〜。それで?Aをどこへ連れて行くわけ?」

にこにことした葵の顔はすぐに、睨む様な表情になった。

葵の手には短刀が握られている。

私たちの家に代々受け継がれている刀だ。
私と葵は、二つで対の短刀を持っていた。

もちろん、私も今胸元にある。

鞘から抜いてある刀は、月の光を反射させ輝く。

沙織理は、私を後ろに下がらせ私をかばう様な形になった。

葵「A。刀持ってるでしょ?早く鞘を抜いてこいつ斬ってよ。」

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設定タグ:薄桜鬼 , 斎藤一 , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!続編も楽しんで下さいね! (2018年12月24日 21時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - コメント失礼します。凄く良かったです。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: aa472647a8 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうございます!更新する時間があまりありませんが、楽しんでいってください。更新、頑張りますね! (2018年6月23日 0時) (レス) id: ca0ec47182 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白かったです!また楽しみにしてます、頑張ってください! (2018年6月20日 20時) (レス) id: 1a0123f488 (このIDを非表示/違反報告)
莝理亜(プロフ) - コメントありがとうござます!面白いなら良かったです!!!!続き頑張って書きますね!今週は、少し忙しいのであげられるかわかりませんが、忙しくなかったらだいたい三日であげる予定です!これからよよろしくお願いします。^ - ^ (2018年1月23日 16時) (レス) id: 9add19d2e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ざりあ | 作成日時:2018年1月10日 18時

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