-過去のお話- ページ1
「……匂い。そうだな酷く悲しい、憎しみの匂い。今まで嗅いだことのない胸が締め付けられるような悲しい匂い。そして背筋が凍えるほどの憎悪の匂いになったんだ。俺が呼吸を使うのと、雨が降り始めた時。」
コロコロと表情が変わる炭治郎さんは酷く愛らしい。
赤くなって照れたり。
親身になって怒ったり。
お日様のように笑ったり。
こんな純粋無垢な人、この世に存在したんだって思わせるような。本当に菩薩様のよう。
「……、はぁ〜〜あ。なんでも分かっちゃうお鼻なんですね。少し羨ましいです。俺にもそんな能力があればなぁ〜。もっと上手に世渡り出来るんだろうなぁー、なんて。別行動に異論はありません。」
�爐犬磴∈Ｆ�の夜で暫くばいばいですね�瓩�Aは小さく寂しそうに呟いて炭治郎の鼻先をちょんとつついた。
あ。また赤くなった。
か、かわいい…
「……俺が炭治郎さんの水の呼吸が…いや、雨が嫌いな理由なんて聞いても何も楽しく無いでしょうし、話すと長くなります。それでも良いですか？」
炭治郎は静かに頷きAの話を待つ。
「＿＿俺が、雨を嫌いになった理由は…俺の大切なものを全部全部、消し去ったから、です。まるで雨粒が零れ落ちるかのように大事なものばかり奪い去って行ったから。」
「雨が……、？」
ぎりぃ…、
Aは拳を強く握りしめ顔には出さないものの沸々と湧き上がる怒りが心を浸食し始める。
「＿＿ええ。…まだ幼かった頃、家路につくのが遅くなったんです。突然の大雨で帰るに帰れなくて。近くの小屋で雨宿りして少し雨が弱まった隙に、走って街へ戻ったんです。でもそこはもう鬼に襲われた後でした。」
「……、！」
「街人は1人残らず鬼に食われ、もぬけの殻。俺が戻った時には誰一人、居なかった。賑やかだった通りも、商店も。家に戻れば血の海。両親は、跡形もなく食われ残っていたのは母親の片手が血の海の中にポツンと。」
「……そうか、」
己の見てきた惨状に似た、…いや。
それ以上の惨状をAは見てきたんだと、胸が締め付けられて苦しくなる。
「唯一残った両親の形見は、鬼除けの藤の花の御守りと、残された父親の着物の一部、母親の髪飾り。それはある人に預けています。」
「話によく出てくる�牘得虧襪気鶚瓩辰匿諭�」
「正解っ。俺の命の恩人で、俺の育手なんです。…あの人には、俺の一生をかけても返せない恩があるんです。その恩を返すまで俺は…絶対死なない。」
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あ - パースワード教えていただければ嬉しいです (2月29日 19時) (
レス) @page32 id: 9e43a05317 (このIDを非表示/違反報告)
こはく(プロフ) - ずっと前から見ていた作品でアカウント変えてからやっと見つけました。パスワードを教えていただけたら嬉しいです (2月8日 8時) (レス) id: 094a65f89f (このIDを非表示/違反報告)
あい - 一気に見さて頂きました。おもしろかったので続きが読みたいのでパスワードを教えていただけたら嬉しいです。 (1月25日 19時) (レス) @page29 id: b97ed817a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえんはけつの穴 - かきなおし途中でもいいので読みたいです…この続き全部パスワード管理で寂しいです…気長に待ってます！ (10月30日 17時) (レス) @page31 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
きょむ - 前に無限列車編の途中まで読ませてもらってた者です！ほんと大好きな作品です🌼めちゃめちゃ面白かったのでまたもう1回読みたい…🥺急かすつもりは無いのでいつか読めたらいいな〜ぐらいの気持ちで待ってます！のん。さん応援してます！ (9月13日 12時) (レス) id: b566dd52f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん。 | 作成日時：2019年9月22日 8時
