【名探偵コナン】【文スト】名探偵の親友は武装探偵社員Ⅱ (ページ8)

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「監禁場所を調べるんですか？」

「いいや…」

『タレコミの主を調べるんでしょう？』

「…あぁ。」

『確かに敦くんの言った通り、監禁場所を調べてもいい。けど情報が少なすぎる。…でしょう？』

「その通りだよAちゃん、先に監禁場所を割り出しても自力で探し出しても良いが、如何せん時間がかかるのだよねぇ。」

「おい、無駄話をしている場合ではないぞ、約束の時間まで後僅かだ！！」

『はいはい。』

国木田さんはアイドルとか芸能人のマネージャーに向いてる気がする。

彼がスケジュールを管理したなら、予定に遅れることはまずない。

…もっとも、太宰さんのような不確定要素がなければ、の話だが。

＊

「首尾はどうだ、情報屋。」

「よお眼鏡、今日も手帳のいいなりかい？」

パソコンの光のみの灯で照らされた、薄暗い部屋の中にタレコミの主だという青年がいた。

「非合法の電賊が探偵社に偉そうな口を叩いていいのか？お前が逮捕されれば、亡き御父上が泣くぞ。」

「父上の話は出すんじゃねぇよ。」

非合法の電賊…つまりはハッカーだ。

警察とも繋がりがある探偵社がハッカーという犯罪者を放っておいているのだから、相当腕が立つのだろう、この青年。

「それより遅刻だぜ？珍しいじゃん。何だ？これとデート？」

青年が私を指さしながら国木田さんに問う。

「違う。デートとは決められた女性とするものだ。そして結婚は6年後とこの手帳に書いてある。」

『そもそも私は未成年です。』

よって、国木田さんが私とお付き合いしているという事実は彼の性格上有り得ない。

国木田さんは顔も良し、運動神経も良し、頭も悪くないのだからそれなりの優良物件だが、彼の理想とやらですべてが台無しになっている気がする。

だから彼の言っていた結婚の相手というのは…

「え？国木田さん、結婚を決めてる女性がいるんですか！？」

「それが出来るのは四年後だ。そして結婚は6年後だと、この手帳に書いてある。」

『…ぷっ。』

「あぁ！？何がおかしい！！」

『それ、完全に彼女ができないタイプの男性の言葉ですよ、国木田さん。』

「はぁ！？」

眉を釣り上げて此方を国木田さんが睨みつけてきたが、だって本当のことですもん、と言って流す。

実際、敦くんも顔を顰めているし。

「そいつは新人か？」

「！中島敦です。」

「オイラの名前は田口六蔵…情報屋だ。金次第で調べられない事はねぇぜ。」

そう青年…田口くんは言った。