9つめのウソ。 ページ10
「あの、わざわざ待っててくれたの?」
「待っていた……というか何度起こしてもまるで起きる気配がなかっただけなのだよ」
「あははは」
学校の机でいったいどれだけ爆睡したんだ。
その光景を見られていたことに今更ながらに、気恥ずかしさを覚えてうつむく。
「そういえば途中、寝言も言っていたな」
「えええっ!!な、なんて言ってた!?」
「確か」
どうせろくな寝言じゃないし、勢い余ってウソコクについて語っていたりでもしたら、もう目も当てられない。
「……いや、忘れてしまったな」
「え?」
「どうしても思い出せん」
そう言いながらそっぽを向く緑間くんの横顔は、必死に笑いを堪えていた。
これは絶対に覚えてる。
「ねえねえ、それ絶対覚えてるときのリアクションだよね?」
「さあな」
「ちょっ……これでも喰らえっ!!」
彼が肩から下げているエナメルを思いっきり、自分のほうに引っ張る。
案の定、というか予想通り意表を突かれたその体ががくんと傾いた。
「なっ!」
「ふふふ。油断してたでしょ」
そのときだけは、ウソコクのニセモノの恋人だなんてこと忘れて。
「オレもやらないと気が済まん!止まれ!」
「止まれと言って止まるバカはいませーん」
「貴様……ッ」
ただひたすらその空間を楽しんだのだった。
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無気力系湯豆腐 - この作品を読んで、ますます真ちゃんのこと大好きになりました!!それと、中学生編お疲れ様でした! (2018年4月2日 19時) (レス) id: 43dd98dc4d (このIDを非表示/違反報告)
桜陰 - あ、嘘。最後の青峰かっこいい。 (2015年6月24日 19時) (レス) id: 90b9e4c21b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬。 - うぅぅ〜>< 真ちゃんかっこよすぎだよぉぉぉ〜(*´з`) こんな、神作品を作れる作者さんを尊敬しますw 高校生編見てきます!! (2014年9月13日 16時) (レス) id: 56eda4d92d (このIDを非表示/違反報告)
Romantica(プロフ) - お疲れ様でした〜。高校生編が見たいです!! (2014年8月27日 17時) (レス) id: d7f3700c3d (このIDを非表示/違反報告)
乃々(プロフ) - 高校生編が見たいです。 (2014年8月27日 10時) (携帯から) (レス) id: bc1d5ea67d (このIDを非表示/違反報告)
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