【黒バス】ウソコク【緑間真太郎】

44こめのウソ。 ページ47

次の日、LINEのグループで緑間くんとのお付き合いが始まったことをきちんと公言した。

突然のカミングアウトに驚き、妬む人もたくさんいたようだけど「おめでとう」と暖かい言葉をかけられることもあったのが嬉しかった。



「……ありがとうございます、と」



そんな数少ない人たちにお礼を告げ、私はそのグループを静かに退会した。

これ以上、ニセモノの恋なんかに悩む人が増えないよう願いながら。



「何をしている？」

「うん、ちょっと身辺整理を」

「まるで誰かと結婚するような言い方だな」

「結婚!?」



真太郎の口から結婚なんていう現実的な単語が出てくるなんて……じゃなくて！

好きな男の子がそんなこと言ってたら、どうしたって気にはなるもので。



「もののたとえなのだよ！そんなに馬鹿でかい声を出すんじゃない！」

「ご、ごめんね」



確かに廊下のど真ん中で「結婚」はマズい。

自分のしたことを認め、下げようとした頭は彼の人差し指によって止められてしまった。



「そのすぐペコペコする癖も直すのだよ」

「うーん……こればっかりはねぇ」

「それと」



コホンと一つ咳払いをしつつ、若干視線を迷わせながら真太郎はつぶやいた。



「オレから結婚という単語が出るのがそんなに意外か？」

「え」

「それくらいにお前のことを想っている、と受け取ってほしいんだが」

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