34こめのウソ。 ページ37
緑間side
「遅い……遅すぎるのだよ」
飲み物を買いにいってくる、と言ったきり、かれこれもう15分が経とうとしている。
この広い体育館で迷子になったにしろ、飲み物一つにかけるような時間ではない。
「仕方ない。探しにいくか」
すれ違いになる可能性もあったが、じっとしていることはどうしてもできなかった。
「……あれは」
無駄にいくつも並べられた自販機の前に立っているのは、間違いなく白井……なのだが。
その横にいる軽薄そうなヤツは誰だ?
「やった!あったよ、和成くん!!」
「マジで!?やったじゃん!」
嬉しそうにハイタッチをする二人を見ていると、妙な気分になる。
この感情を言葉で表すなら……
「不愉快だ」
そう、不愉快。
黄瀬に隣で喚きたてられるより、黒子に急に背後に立たれるよりも、ずっと。
「あ、緑間くん!」
「……随分と楽しそうだな」
「えっ、と……怒ってる?」
「怒ってなどいないのだよ」
オレを待たせたことに負い目を感じているのか、白井は申し訳なさそうに頭を下げる。
「ご、ごめんなさい」
「隣の軽薄男は誰だ」
「軽薄男……って和成くんのこと?」
和成くん、と呼ばれたソイツは楽しそうに目を細めて「どーも。軽薄男の高尾和成でっす」などと言ってきた。
本当に、本当に気に食わんヤツなのだよ。
219人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【黒○】黒「裏切られちゃいました」霧全「マジで!?」貴「復讐せんか?」【黒子in...
心からの仲間と一緒に復讐してやる 【相棒組&α in霧崎第一】
もっと見る
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無気力系湯豆腐 - この作品を読んで、ますます真ちゃんのこと大好きになりました!!それと、中学生編お疲れ様でした! (2018年4月2日 19時) (レス) id: 43dd98dc4d (このIDを非表示/違反報告)
桜陰 - あ、嘘。最後の青峰かっこいい。 (2015年6月24日 19時) (レス) id: 90b9e4c21b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬。 - うぅぅ〜>< 真ちゃんかっこよすぎだよぉぉぉ〜(*´з`) こんな、神作品を作れる作者さんを尊敬しますw 高校生編見てきます!! (2014年9月13日 16時) (レス) id: 56eda4d92d (このIDを非表示/違反報告)
Romantica(プロフ) - お疲れ様でした〜。高校生編が見たいです!! (2014年8月27日 17時) (レス) id: d7f3700c3d (このIDを非表示/違反報告)
乃々(プロフ) - 高校生編が見たいです。 (2014年8月27日 10時) (携帯から) (レス) id: bc1d5ea67d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ