【黒バス】ウソコク【緑間真太郎】

18こめのウソ。 ページ21

「緑間っちと付き合うの大変じゃないの？」

「全然。すごく優しいし、紳士だし。私にはもったいないくらい」

「わ、意外」



元から黄瀬くんが話し上手なことに加え、緑間くんという共通の話題もあったため、二人きりでも特に妙な空気になることはなかった。



「それ、同じこと緑間くんに言っちゃった」

「だいじょーぶ。オレでもそう言うから」

「そうだよね……っと。はい、終わったよ」



リラックスしながらできたこともあり、予想していたよりも綺麗に包帯を巻けた。

これなら、移動のしづらさを感じることもないだろう。



「今日は運動しないほうがいいと思うけど……どうする？」

「大会前に故障したくないし、休もっかな」

「わかった。じゃあ、私が伝えておくね」



救急箱を元あった場所に片しながら、そう言うと黄瀬くんは意外そうな顔で尋ねてきた。



「わざわざ言いにいってくれるの？」

「これ以上動き回って怪我がひどくなったら嫌だから」

「なんで？」

「……だって」



こんな理由でいいんだろうか。



「あんなに綺麗なものが見れなくなるなんて、残念でしょ？」

「綺麗って……何が？」

「バスケのプレイ」



体育館で緑間くんを見たとき、惹きつけられて目が離せなくなった。

シュートを打つときの指の動き一つですら、美しいと思った。

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