02. ページ14
「……そう、だよね」
ちょっと考えればわかることだった。
ウソで始まった関係の相手なんて、心の底から好きになるはずないのに。
「もしかしたら」そんな風に期待を抱いて。
「バカだな、私」
「A!!」
「緑間くん……」
本当は目が会った瞬間に逃げ出したかったけれど、よほど急いでくれたのか、はあはあと肩で息をする彼を無視することはできなかった。
「……私なんて放っとけばいいでしょ」
「急に何を言い出すかと思えば、まったくお前は救い用のない馬鹿なのだよ」
「ば、バカってどういうこと!?そっちだって私のこと好きでもないくせに……!!」
どうしよう、泣きそうだ。
「どうしてそう思うんだ？」
「だって……」
黄瀬くんに教えてもらった知識のことや、緑間くんが右を向いたことを説明する。
・
「あ、やべ」
「どうしたんですか？黄瀬くん」
「いや……Aっちにウソを見破る方法を教えてあげたんスけど」
・
「二つ大事なことを教えてやろう」
「きゃ……っ！」
腕を引かれて、背中越しに抱きしめられて。
走ったあとだからか、いつもより何倍も速い鼓動の音が私の心臓を高鳴らせる。
・
「……その話のどこがマズいんですか？」
「え、だって緑間っちって確か」
・
「オレは好きでもないヤツをわざわざ追いかけて抱きしめたりしないのだよ」
「……う、ん」
「それと、これは黄瀬にも非があるんだが」
＿＿オレは左利きだ。
そう耳元で囁く声は甘かった。
Fin*
＿＿＿＿＿＿
アトガキ*
題名がウソコク、ということでウソにまつわるお話を書いてみました。
上手く意図が伝わるといいのですが……。
とにもかくにも緑間くん、HPB!!
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無気力系湯豆腐 - この作品を読んで、ますます真ちゃんのこと大好きになりました！！それと、中学生編お疲れ様でした！ (2018年4月2日 19時) (
レス) id: 43dd98dc4d (このIDを非表示/違反報告)
桜陰 - あ、嘘。最後の青峰かっこいい。 (2015年6月24日 19時) (レス) id: 90b9e4c21b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬。 - うぅぅ〜＞＜ 真ちゃんかっこよすぎだよぉぉぉ〜(*´з`) こんな、神作品を作れる作者さんを尊敬しますｗ 高校生編見てきます！！ (2014年9月13日 16時) (レス) id: 56eda4d92d (このIDを非表示/違反報告)
Romantica(プロフ) - お疲れ様でした〜。高校生編が見たいです!! (2014年8月27日 17時) (レス) id: d7f3700c3d (このIDを非表示/違反報告)
乃々(プロフ) - 高校生編が見たいです。 (2014年8月27日 10時) (携帯から) (レス) id: bc1d5ea67d (このIDを非表示/違反報告)
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