【黒バス】ウソコク【緑間真太郎】

11こめのウソ。 ページ12

「はあ……」



今日が始まってまだ少しなのに、これでもう何回目のため息だろうか。

7時に迎えに来る、といった緑間くんに合わせていつもより1時間も早く起きた。



「緑間くんは私のこと、どう思ってるんだろ……」



ほんの少しも気がないのに付き合ったりはしないと思うけど、彼と私の常識が違うことはなんとなくわかっていた。



「あ、はーい！」



そんなことを考えていると、玄関先のベルが二回鳴る。

席を立ちながら、ちらりと時計を見ればまだ7時より10分ほど早かった。



「お待たせ……って、誰？」

「よお」



ヘラヘラと笑いながら私に片手を上げるこの男には、ものすごく見覚えがある。



「青峰大輝……？」

「ふーん。クラス違ぇのによくわかったな」

「あれだけ目立ってればね」



何度も廊下を逃げ去るその背中にかかる先生の「青峰っ！」という怒鳴り声を、聞いたことがない人はいないと思う。

また、超がつくほどの問題児であることも。



「そんな青峰くんが私に何か？」

「いや、別に。お前に用事はねーけど」

「じゃあ帰っ」

「オレが用事あんのは……





お前のしてること」

「っ!!?」



扉を閉める手がピタリと止まる。

まさか……

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