稲荷崎の名物マネージャー【HQ】

やっぱり ページ10

『ぬぁ〜！！！！負けた！！！』



「Aちゃん、お疲れ様！惜しかったなぁ」



私たち7組は5組に何とか勝ち、決勝まで駒を進めることができた。



…が、決勝で当たったのは女バレ主将のいる3組。



主将プラス部員2人やし、もうほぼ部活やろ



「宮さん、めっちゃかっこよかったで！！！」



「うんうん！いっぱい点取ってたもん！」



『ありがとお…！みんなもお疲れ様やで〜！！』



約3年ぶりにちゃんとボールと向き合った。



やっぱり、バレーボールは楽しくて、選手としてプレーできる侑や治達が少し羨ましくなった。



まぁ、選手やなくてマネージャーとして皆を支えるって決めたのは自分なんやけど。



北「A、お疲れさん」



大耳「女子、決勝まで行ったんやってな。」



『お〜、信介、練。お疲れさん。3組にボコボコにされたわ』



大耳「めっちゃ強い女バレの主将やろ」



『うん。あの子、まじで強いな。あ、男子はどうやったん？』



北「こっちは何とか勝てたわ」



『へー！アランとか路成のクラスに勝ったん？』



大耳「赤木のクラスには勝ったんやけど、アランは見かけんかったわ」



北「アラン、サッカーらしいで」



『まじか』



何でやねん



お前こそクラスの優勝に貢献するべきやろ



尾白「お〜い北〜！今日、ミーティングだけやんな？おっ、A！お前、今日めっちゃ活躍してたやんけ〜！！中学時代のお前思い出したわ。あの、ずっと“春高で優勝すんねん！“って言ってた時な」



『やかましいわ』



尾白「なんや、あれやな。お前、楽しそうやったな」



『あー、うん。めっちゃ楽しかったわ。選手としてプレイできるアンタ達が羨ましくなるくらい。』



大耳「選手として復帰せんのか？」



『練、今、私おらんくなったら困んで〜？』



大耳「まぁ、そうやな」



『なんや、即答されると照れんなぁ…』



ま、選手として復帰する気は無い。



マネージャーとして皆を支えることに生きがいを感じているから。



『でも、私の夢は春高優勝や。皆で優勝したい。やから、最後の春高がんばろな！！』



大耳「まずは予選やけどな」



『練！！そこは“必ずお前を春高に…！“やろが！！』



北「やかましいで、A。」



尾白「A、少女漫画の読みすぎやで」



『うっさい。ほんで、サッカーって何やねんお前。バレーやれやバレー』



尾白「別にええやろがい！！」

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