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「んまい！」と私の作る卵焼きを咀嚼する彼女を見ていると、満更でもない気持ちが湧き上がる。
何だかんだ、態々卵焼きを毎日馬鹿みたいに作って来ているのは彼女の為だ。言うと調子に乗るので決して言わないが……こんな甘すぎる卵焼きを毎日食べれるのなんて彼女くらいだろう。
「ん〜！おいしい、大将もう一個！」
『相変わらずいい食べっぷりだよね………はい、あ〜ん』
「………｣
『っおわ、』
満面の笑みで人差し指を立てて催促する彼女に、箸で摘んで差し出せば、彼女はそれにパクッと食らいつく。餌をやる時の鯉みたいだ、なんて考えて思わず笑いだしそうになった私であったが、しかし少し視線をずらした先で、紫と目が合って笑いよりも先に驚きの声が飛び出ることとなった。
目を丸くして固まる私を見て、いつぞや＿＿＿まあ昨日なのだが、出会ったばかりの後輩は「ども」と小さく頭を下げる。
そして、「仲睦まじくしてる中すいません」と。こんな時でも人をからかうのは忘れないらしい。なんて子だ。
『どうしたの………あ、もしかしてシャオロンくんに会いに？』
こんなお昼時に何の用かと思い首を傾げるが、直に『そういえば、シャオロンくんと仲良い様子らしかったしな』と思い出して聞く。ここでシャオロンくんの居場所を聞かれても、何時も昼は外で食べてるのか見かけないので教えてあげられないが、と考えていたのだが杞憂だったらしく、彼は首を振って否定する。
じゃあ何で、と聞けば彼は真っ直ぐに私を見つめた。
『……私？』
「そうっすね。先輩に合わせたい奴が居るんすよ。………それに、俺もまだ話し足りないんで、飯に誘いに来たんすけど」
「先約があるならしょうが無いですね」と、彼は眉根を下げて私と早坂を見つめた。そこだけを切り取って見れば、整ったハニーフェイスと完璧な表情管理も相まって、先輩と話したくて自分から誘いに来た可愛らしい後輩だが、しかし短い付き合いながらも彼の本性らしきものを知っている私からすれば作りものにしか見えない。
「えいいよそんなの〜！行ってきなよA。私美優達と食べるし」
『ちょ、早坂』
「……じゃ、行きましょうか。佐藤先輩」
が、そんな事彼女に分かるはずもなく。優しさ満点で私を送り出した彼女に反論しようとした私を遮ったのは、塩戸くんの愉しげに僅かに弾んで聞こえた声であった。少し濁った彼の瞳には、底知れぬ強制力さえ見て取れる。
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吟游(プロフ) - 主様、山形県の人ですか？ (7月17日 17時) (
レス) @page34 id: 30ccb713d5 (このIDを非表示/違反報告)
ﾊﾟｧﾗﾀﾞｧｲｽ(プロフ) - 続編おめでとうございます。今回の作品も期待以上のワクワクを楽しませていただきました。夢主ちゃんやd!の方々の性格や作者様の言葉選びや世界観が大好きです。続編、とても楽しみにしてます。どうか無理なさらず、ご自愛くださいませ。 (7月11日 23時) (レス) @page50 id: 976f6a7def (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品に出会ってから楽しみが出来たみたいで凄くワクワクしました！続編とても楽しみにしています。無理なさらずガンバってください！🎊 (7月9日 22時) (レス) @page50 id: 500b929cee (このIDを非表示/違反報告)
すいー - うわぁあ続編…！！めっちゃ楽しみです！！！✨✨ずっと前から読んでて、更新が楽しみでワクワクしてます！！これからも無理せず頑張ってください！！ (7月9日 21時) (レス) @page50 id: 7621d5ed60 (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 優菜 - この作品大好きです！rbrさん可愛すぎ💓💞作者さん、無理せずに頑張ってくださいね！ (7月7日 22時) (レス) @page41 id: ceee97dc98 (このIDを非表示/違反報告)
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