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そして来たるホワイトデー当日、将門は昼休みに親友であろう女と喋っている桔梗に話し掛ける
「桔梗」
そう呼ばれた少女はすぐ様、声のする方へと振り向いた
「将門さま？」
「…少し借りていくぞ」
桔梗の親友の女にそう告げ、桔梗の手首を取り、人気の無い廊下に連れ込んだ。その後すぐに手を離し、将門は桔梗に向き直った
「将門さま、どうなされたんですか？」
「今日はホワイトデーだろう。だからこれを」
そうやって桔梗の手を取って彼女の掌に梱包済みのバームクーヘンを乗せた。それはキャラメルをかけて固めたキャラメルバームクーヘンであり、アイビーの花のシールが貼られていた
「わぁ…！いいんですかぁ？」
「嗚呼、桔梗の為だけに作ったからな。」
「ありがとうございます〜」
彼女の喜ぶ姿を見て将門は前に嘉智子に言われた意味を思い返した
《だったらバームクーヘンにキャラメルをかけてみるのはどうかしら？》
《知ってる？お返しするものによって意味が変わるのよ》
《バームクーヘンは"幸せが続きますように"…》
《キャラメルは"安心する存在"って意味があるのよ。念頭に置いておくといいわ。将門》
「フッ…意味、か。そんなものが無くたって、俺と桔梗の間には魂よりも深く強い結びつきがあるのにな…大好きだ。桔梗」
「？よく分かりませんが〜…わたくしも大好きですよ、将門さま」
そんな愛の言葉を紡いでくれる彼女を心から酷く愛しく思い、突然に抱き締めた
そうだ
最初から物なんて無くとも、愛なんて二人の間にはもうとっくのとうに根を張り、葉を伸ばし、花を咲かせていた。
愛してる
俺の、俺だけの
桔梗
Fin.
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おまけ
アイビーの花言葉
❉束縛
❉永遠の愛
❉死んでも離れない
続く
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←貴方と幾星霜の年月を。永遠にｰWhite dayｰ
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