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九十話 ページ15

〜夜〜

……


パチッ



『眠れない…』



今日は非番だから眠りたいんだが…どうも眠れない。


こういう時は何か良からぬ事が起きるんだが……



『…………念の為、行ってみるか』



何も無ければそれでいいという考えで、私は景信山へ向かった。

ーーーーーーーー

時透家に近付くにつれ、鬼の気配が強くなっていく。柊に、御館様に伝えるよう頼んでから急いで向かうと、家の中に一体の鬼が居るのが見えた。


鬼の前には有一郎がいて、その後ろに無一郎が座り込んでいた。


後ろを向いてる今が好機か。


シュンッ



鬼「ピクッ)っ!?」



ザシュッ


間一髪、鬼が気配に気付き身を捻ったため、刃は鬼の頸ではなく、両腕を斬った。



鬼「グッ!?な、何だお前!?」


『チッ、外した…私もまだまだだな』


有「……お、お前…鬼殺隊、の…」


『豪柱、日比谷Aだ。私が来るまでよく耐えた。もう大丈夫だ、二人共』



私がそう言うと、二人はポロポロと涙を流した。



鬼「ックソ!!どうせこんな奴等居なくなったって誰も困らねぇじゃねぇか!!誰の役にも立たねぇ、いてもいなくても変わらねぇ存在なんだからよォ!!!」


『…………




…………は?』

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作者名:小石 | 作成日時:2020年7月24日 2時

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