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聞かれたけど答えにくくて戸惑っていたら


『まぁ、そのことに関しては言わなくていいや。』

って言われてちょっとホッとした
そして玉森さんはちょっと座り直して私と正面を向き合ってそっと両手を握った


『今Aちゃんの気持ちがあるのはニカだって分かってるから。
 でも……少しだけでいいから俺のことも考えてくれないかな?
 俺はAちゃんが好きだよ。
 Aちゃんがよければ……俺の彼女になって欲しい。』

真っ直ぐな瞳でそう言った


私はびっくりして息を呑んだ



「えっと……。」

って答えようとしたら口をしーって押さえされて遮られた

『返事はすぐじゃなくていい。
 むしろしっかり考えて欲しいからさ。笑』

ってちょっと照れたように笑った


『さて、どうする?
 泊まってく?』

って言いながら玉森さんは首を傾げた

「え?!
 いや、、、それはさすがにちょっと……笑」

『だよねー。
 残念。笑』


『じゃ、部屋までは送れないからそこのドアまでは送る。』

そう言ってサッと立ち上がったから私も立ち上がる

手でどうぞってされたから私は部屋の入り口に向かって
その後を玉森さんが着いてくる

『Aちゃん今日は来てくれてありがとうね。』

「いえ、私こそ美味しいアフタヌーンティーありがとうございました。」

振り返って玉森さんを見上げると
フッて優しい笑顔で笑った

「じゃぁ……おやすみなさい。」

って言って部屋を出ようとしたら
グッと手首を掴まれた


え……?


って思った瞬間にはグイッと引き寄せられて
よろけた瞬間に抱き止められて
私は玉森さんの腕の中にいた


数秒の無言の時間


「……玉森さん?」


名前を呼ぶと私を抱きしめる力がギュッと強くなった


『……俺、本気だから。
 Aちゃんが幸せなら相手が俺じゃなくてもいい。
 ………でももし、ツラい思いするなら俺んとこおいで?』


そう言うと抱きしめていた手を緩めて
目線が私と同じ位置になるようにしゃがんだ

頭をポンっとして

『ゆっくり考えてね?』

ってニコッと笑った

そして
『じゃ、おやすみー。』

って手を振って私を見送ってくれた


「おやすみなさい。」


パタンとドアを閉めて
自分の部屋へと戻ろうとしたけど
二階堂さんの部屋が気になってチラリと3413の番号を見た


まだ……V撮りしてるのかな?
それとももう帰ってるのかな?


それを知る術もなくて私はドアだけ見て自分の部屋へと戻っていった

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桃マスカット(プロフ) - yuzu_さん» コメントありがとうございます!すっごく励みになって嬉しいです😆 (5月19日 6時) (レス) id: fece4bf8d8 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - nanacoさん» nanacoちゃん😍nanacoちゃんにそう言ってもらえると嬉しい!❤️キス マイの絆的なの大好物だから🤗ニカ玉とのラブラブ書いてて楽しかったー💛💚 (5月19日 6時) (レス) id: fece4bf8d8 (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました…! (5月19日 0時) (レス) @page50 id: 432ace2b7e (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 完結おめでとうございます🥹💚面白かった~✨️ニカちゃんターンも玉ちゃんターンもどっちもキュンキュンしたし、ライバルだけどお互いに仲間として大切に想ってるニカ玉の絆も素敵だった…🥲また読み返します😍 (5月18日 22時) (レス) id: 8d850e86a4 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - merさん» ありがとうございます😚💚 (2023年4月27日 22時) (レス) id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桃マスカット | 作成日時:2023年3月23日 21時

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