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143. ページ43

『さ、もう寝よ。』


そう言われて
二階堂さんが空になったビールの缶をキッチンへ置いたから
私も少しだけ残っていたビールをゴクリと飲み干してその横に置いた

2人で並んで歯磨きをして

2人で一緒に寝室へ行った

ただそれだけのことが幸せだった

一緒にベッドに入って寝るのが嬉しくて
思わず「ふふふ。」って笑ったら
『何?笑』
って笑われた

「んー?
 なんか嬉しくて。」

今まで我慢してたせいでもう今日は我慢ができなくなってます

私はスリスリと二階堂さんに擦り寄って行って
二階堂さんの腕にピタッとくっ付いた

「おやすみなさい。」

『ふふ。
 おやすみ。』

そう言うと二階堂さんは私と指を絡めて手を繋いでくれた
私はその腕に寄り添って眠りについた



.




.




.


PiPiPiPiPi....


ケータイのアラームが鳴って目が覚めると
二階堂さんも眠そうに目を擦っていた

「おはよーございます。。。」


『んーーーー。
 おはよ。』

掠れた声でそう言われて
ギュッと抱きしめられた


『準備、しといで?』

「はい!
 サッと準備します。」

起き上がって支度を始める
パタパタと動き始める私を二階堂さんはベッドから横になったままで見送った

私がメイクが終わりかけの頃に起きてきて
洗面所で横に並んで歯磨きを始めた


支度が終わると
『さ、行くよ。』

サッと私のカバンを持ってくれた

「重くないから自分で持ちますよ?」
って慌てて言ったけど

『いいから、いいから。』
と手を振ってそのまま靴を履いてエレベーターのボタンを押した

『あ!
 忘れ物。』

「え?
 大丈夫ですか?
 エレベーター来ちゃう。」

って二階堂さんを見上げたら
そのままフッと顔が近付いてきて
チュッて軽く唇が触れた

『行ってきますのチュウ、忘れてた。』

って目が無くなるほどニコッて少年のように彼は笑った



えぇぇぇぇぇぇっっっっっ!!!!!


何このキャラ!!!!


今までとのものすごいギャップに私の体温はぎゅーーんっと急上昇して自分でも顔が赤くなってるのがわかる程だった

「お、同じとこ行くのに?!」

そう答えるのが精一杯

『あー……そっか!
 ま、でもいいじゃん!』

ってまた二階堂さんはあっけらかんと笑った


今まででもずっぽりと沼にハマってるつもりだったけど……
彼の沼は思ってたよりももっともっと深いと
この時改めて知った

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桃マスカット(プロフ) - yuzu_さん» コメントありがとうございます!すっごく励みになって嬉しいです😆 (5月19日 6時) (レス) id: fece4bf8d8 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - nanacoさん» nanacoちゃん😍nanacoちゃんにそう言ってもらえると嬉しい!❤️キス マイの絆的なの大好物だから🤗ニカ玉とのラブラブ書いてて楽しかったー💛💚 (5月19日 6時) (レス) id: fece4bf8d8 (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました…! (5月19日 0時) (レス) @page50 id: 432ace2b7e (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 完結おめでとうございます🥹💚面白かった~✨️ニカちゃんターンも玉ちゃんターンもどっちもキュンキュンしたし、ライバルだけどお互いに仲間として大切に想ってるニカ玉の絆も素敵だった…🥲また読み返します😍 (5月18日 22時) (レス) id: 8d850e86a4 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - merさん» ありがとうございます😚💚 (2023年4月27日 22時) (レス) id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桃マスカット | 作成日時:2023年3月23日 21時

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