#No!No! 3

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玉森さんが私を好きって言ってくれるなんて……


思いもよらなくて

正直驚いた


抱きしめられて……
ドキドキした

このドキドキは好きだから？


私が好きなのは二階堂さんだよね？


玉森さんは…………




あーーーーわからない！！！


そんなことをぐるぐると考えて眠れなくて
ベッドの上で何回も寝返りを繰り返していた


私は……二階堂さんが好き


だけど二階堂さんの彼女にはなれない


玉森さんは私のことを好きって言ってくれる


その優しさに甘えて流されてしまえばきっと楽だ


玉森さんの彼女になればきっと幸せだろう



けど………
ほんとにそれでいいの？


なんか………



そんなのズルくない？



.


.


.



結局考えに考え過ぎてあんまり眠れないまま朝を迎えた


北海道公演2日目のスタート


『Aちゃーん、おはよっ！』

「おはようございます。」

私を見つけると小走りで駆け寄ってくれた玉森さん


『……寝れた？』

「あ、はい。
　寝れましたよ？』

『……ほんとに？』

玉森さんはちょっと怪しんだけど
心配させないように寝れたことにした


『朝さ、残ったケーキ一つだけ食べたよ。』

「えー、いいな。笑」

『ふふ。
　だから泊まればよかったのに。』

っていたずらっ子の顔で笑った玉森さん


『今日、また一緒に昼休憩しようね？
　約束！』


「あ……はい。」


いつもの流れでそう返事をした
けど想いを伝えてもらった後に一緒に休憩って……

なんだかよくないような気がして


「玉森さん……今日は私ちょっと別で……。」

って言い直そうとしたら

『え？なんで？なんか仕事？』

畳み掛けるように言われた

「うーん……そう言うわけじゃないんですけど……。」

『じゃ、断らないで？』

ニコッと笑うと私の耳元で小声で

『俺はどんな結果になっても大丈夫。
　……アリーナツアーが終わるまでは……
　このままでいて欲しいな。』

って囁いた


あぁまた玉森さんの優しさに流される


居心地のいい方へズルズルと引き込まれていっていると自分でも分かっていた

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