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『では、本人が来る前に軽く説明させていただきますね。』
そう言われてダイニングテーブルに向かい合って座った
まるでこれから面接が行われるようだった
『3ヶ月の契約になります。
その後はもう当社タレントとの関係はなくなりますのでご了承ください。』
「はい。」
たった3ヶ月のガマンだ……
『その間は2人の間で何をされても構いません。
ただ、関係が公になることはもちろん避けていただきたいです。』
「はい。」
『3ヶ月間は仕事での外泊以外はきちんとこちらで生活してください。』
「はい。」
『何かあれば私の方でもお手伝いしますので遠慮なく言ってください。』
「ありがとうございます。」
淡々と契約について説明を受けて
最後にマンションの鍵を受け取った
そしてそのタイミングでバタンと玄関のドアの音がした
………来た
きっと相手となる人だ
パタパタと廊下を歩く足音が聞こえて
その音に合わせるように私の心臓もドキドキと高鳴った
待ちきれなくてドアの方に目をやると
ドアノブが動いてゆっくりとドアが開いた
『おはよーございます。』
「お、おはようございます!」
立ち上がって頭を下げる
入って来たのは
Kis-My- Ft2の北山 宏光さんだった
……正直もっと若い人が相手だと思ってた
年齢は知らないけど絶対5-6歳は上だよね?
まだデビューしてないような人が相手だと思ってた私は
TVで見る芸能人が相手なのかとわかり、かなり緊張した
『初めまして。
Kis-My- Ft2の北山 宏光です。』
北山さんは私と田中マネージャーに丁寧に頭を下げた
「磯田Aと言います。
よろしくお願いします。」
私も自己紹介をして頭を下げた
『Aちゃんか。
3ヶ月よろしくね。』
北山さんはそう言って微笑んだ
これから始まる3ヶ月の同棲生活
私は北山さんと上手くやっていけるのだろうか、、
心の中で不安が渦巻いていた
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作者名:桃マスカット | 作成日時:2023年8月2日 14時