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寝室のドアを開けると
そのには大きなベッドが1つ
……一緒に寝るってこと……だよね?
救いなのは
今日はまだ1人だと言うことと
ベッドが広いこと
私は大きなベッドのできるだけ端っこに寄って眠りについた
.
.
.
どれくらい眠っただろう
ガチャリと玄関のロックが開く音が聞こえてふと目が覚めた
あ。北山さん帰ってきたかな?
まだ半分夢の中でそう思った
パタパタと廊下を歩く音が聞こえる
きっとリビングに行った
そう思って私はまた眠りに着こうと再び目を閉じた
するとまたパタパタと足音が聞こえて
すぐに寝室のドアがゆっくりと開いた
薄目を開けると廊下の光がドアの隙間から飛び込んできたから私はまた慌てて目を閉じて寝たふりをした
北山さんが覗いてる……
なんだか起きたのがバレたくなくて
目をギュッと閉じた
数秒後にまたパタンとドアが閉まる音がした
ホッとしてわたしはまた再び眠りについた
.
.
.
朝
目が覚めると
横には誰もいなかった
あれ?
北山さんは……?
もしかしてもう仕事に行ったの?
だとしたらほとんど寝てないんじゃ?
そう思いながら起き上がって
うーーーーーん
と大きく体を伸ばした
コーヒーでも飲もう
ゆっくりとベッドから降りてリビングへと向かった
リビングのドアを開けると私の目に飛び込んできたのは
ソファの上で毛布にくるまる北山さんだった
「え?!」
思わず声が出てしまって
慌てて口を押さえた
が、もう遅かったようで
北山さんが眉間にシワを寄せて
『うーーん。』
ともそもそと動いた
ヤバい
起こした?
『ふぁーーー。
おはよ。』
毛布からチラリと目だけだして
掠れた声でそう言った
「ごめんなさい。
起こしちゃいましたね。」
『ん。
大丈夫ー。』
大丈夫とは言ってくれているがまだ声は眠そうだった
「え?ソファで寝た……の?」
『んー。』
ゆっくりと起き上がって目を擦りながら北山さんは
眠そうにそう答えた
「……ベッド、私がいると寝にくい?」
『へ?』
……きっと私と寝るの嫌ってことだよね?
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作者名:桃マスカット | 作成日時:2023年8月2日 14時