#No! No! (ページ5)

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しばらくなかなか眠れない日が続いたが
元々そんなに頻繁に会っていなかったせいもあって
私はすぐに普通の日常へと戻っていった

意外と平気なもんだな

そう思った

そしてあっという間に3週間がすぎた

いよいよ今日からはMACOTOさんのアシスタントだ
がんばらなきゃ！

朝8時に事務所へと出勤

「おはようございます！」

ドキドキしながらドアを開け勢いよくあいさつした

『あ、おはようございますー。』

中にはキレイな女性が1人いた

「今日からお世話になります、島田Aと言います。」

そう言って頭を下げた

『あ、MACOTOさんから聞いてます。
　よろしくお願いしますねー。』

ニッコリと微笑んで迎えてくれた

『私、ここの事務的なお仕事させてもらってます
　川瀬梨奈って言います。
　よろしくお願いします。』

優しそうなお姉さんって感じだった

『ここのスペース使ってください。
　好きに使ってくださって大丈夫だそうです。』

そう言ってシンプルなデスクを私に与えてくれた

「ありがとうございます。」

カバンをデスクに置くと同時に

『早速なんですけど……
　MACOTOさんからいろいろ伝言を頼まれてるんですけどいいですか？』

「あ、はい！」

そう言われて言い渡された仕事は

・午前11時に某有名店の和菓子屋さんから大福を買って
雑誌《VI的》さんの撮影現場への差し入れ
・コスメブランドC社さんとD社さんからそれぞれお願いしているコスメを受け取りに行く
・午後3時に撮影終わりのMACOTOさんのメイクボックスを受け取りに行き次の現場へと先に運んでおく

だった

『ちなみに、この和菓子屋さんは今から行かないと多分売り切れちゃうから早く行った方がいいと思いますよ。』

「え？！」

梨奈さんに優しくそう言われ
私はすぐに立ち上がった

「い、行ってきます！」

『行ってらっしゃーい。』

メモとスマホを交互に見ながら急いだ

お店に9時に到着すると
10時オープンなのにもうすでに10組は並んでいた

恐るべし有名店………

開店まで1時間並んで
どうにか目的のものをGET

そこから撮影現場へと急いだ