#No! No!

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………頭が重い







まただ………





また二日酔いか





やっぱりワインはやらかしてしまう







重い瞼をゆっくりと開ける




あれ？


シーツの色がいつもと違う



違和感を感じると同時に
しばらく忘れていた人の温もりを感じて後ろを振り返ると


二階堂さんが私の腰に腕を回して寝ていた



驚いて一瞬目を見開いたが


ズキズキとダル重い頭に
断片的に昨日の夜の記憶が現れた



あ。







そう言えば私







二階堂さんとそういう関係になったんだった





うっすらとした記憶の中に今まで見たことない色気のある顔で私を見下ろす二階堂さんが見えた




私が手入れした爪



そしてそのキレイな手で頬を撫でてそのまま耳を
触れるか触れないかのタッチで撫でられてゾクッとした感触



って………



何思い出してんだ



その光景をかき消して
次に浮かんだのは


まだバルコニーで2人で飲んでいる光景

夜風がフゥと吹いて
思わず寒くて

「寒っ……
　こんなに寒いと人肌恋しいですよねー、、、」

ってポロッと酔っ払いの私の口から漏れた


『何、寒いとそうなんの？』



「彼氏がいたらそんなこと思いもしなかったですけどね。
　1人だとそう思っちゃうんでしょうね。
　二階堂さんはそんなこと思わないんですか？」



『人肌恋しいなら誰かで温めればいいじゃん。
　……例えば俺とか。』



「へ？」



私が答える間も無く二階堂さんは今まで座っていた1人掛けのチェアから私が座っている2人掛けのベンチタイプのチェアに移動してきた
そして私の使っていたブランケットの中に入り込んできた


『ほら、こうすればあったかくない？』



………なんだこういうことか



人肌恋しい…………って
もうちょっと、、、


あぁ


私酔ってるな



もう少しくっつきたいって思っちゃう



いや、ダメでしょ




相手は二階堂さん




もし………


もしこの相手が居酒屋で出会って
意気投合なんてしちゃった相手なら
まぁいっかーってくっついていってたかもしれない



はぁ………



この人は
【二階堂 高嗣】



大丈夫



私、酔ってても理性はまだ保ててる



近づいた距離をまた離すために
テーブルの上に置いてあったワイングラスをとって
また一口クイッと口に含んだ

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