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けど助産師さんの言葉とは裏腹にそこからは順調だった
いきめるようになって苦しみから少しだけ解放された私は
ものすごく上手にいきめたらしく
2時間の予定が1時間ほどで赤ちゃんは降りてきた
『お母さん!
頭見えてるもうすぐだよ!』
そう言われ
あと少し………
もうちょっと………
その気持ちで頑張った
気が付くと先生も分娩室に来ていて看護師さんも2人増えていた
あ……
もうすぐ産まれるんだ
そう思うと俄然やる気が出た
『次の次の陣痛くらいで産まれるかな?
お母さん、息整えてねー?』
先生にもそう言われ
バタバタと私の足元の方で準備が始まっていた
1回目の陣痛を逃して
『じゃ、次で産むからねー?
力いっぱい、りきんでね。
陣痛のタイミングで切開もするね。』
そしてすぐにやってきた次の陣痛
訳もわからずにいきむ
「うー…………うぅ…………っ。」
と同時に何かがずるんと出るのを感じた
『頭でたよー。
もう力抜いていいよー。』
そう言われても力が入ってしまい足が閉じようとするのを看護師さんと先生が支えて広げてくれる
そして………
『ふ…………ふぎゃーーーーーぁ……。』
太一が産声を上げた
産まれた…………やっと…………産まれた!
『産まれましたよー!
元気な男の子!』
涙で視界を奪われた私には太一が見えなかった
『……よかった………。
A、お疲れさま。
……っ………ありがとう。』
ふと見上げると私の頭のところでかずくんも泣いていた
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作者名:桃マスカット | 作成日時:2022年2月25日 7時