118 ページ18
それから私のお腹はどんどん どんどん
大きくなっていった
本当にまるで風船が膨らむかのよう
すこーし暖かくなってきた春の頃
臨月になった
その頃にはもうお腹はパンパンで
靴下を履くのも一苦労
足の爪も切れない
ちょっと歩くだけでもふぅふぅと息が切れる
そしてもう上を向いて眠れない
お腹の中の太一くんはすこぶる元気で
私は時々
「痛っ!」
って声が出るくらい中から蹴飛ばされていた
きっと産まれてからも振り回されるくらい元気なんだろうな、、、笑
ある日の早朝4時
トイレに行きたくて目が覚める
「ん?
え?!
………血。」
トイレットペーパーに薄らと血が付いていた
これって…………
おしるしってやつ?
ベッドに戻ってもう気になって気になって
携帯で「おしるし」を検索し続けた
出産が近いのは間違いないが
すぐに始まるわけではない?
個人差がある
…………ってことはまだなの?
眠れなくなりひたすら検索を続けていたら
なんとなくお腹が痛いような気がしてきた
久しぶりの生理痛のような感覚
え?
これって陣痛?
これが陣痛だよって痛みがわからないから
ほんとにこれが陣痛なのかもわからない
けどやっぱり痛いかも………
痛みと痛みの間隔を測ると10-15分くらい?
え!
これはやっぱり陣痛?
よくわからないのも不安だから病院に電話してみることにした
朝7時、病院に電話
事情を説明すると念のため診てみますか?
と言うことになった
寝起きのかずくんに説明
「………だから念のため病院行って診てもらってくるね。」
『え?!
もう産まれる?』
「うーん……
分かんないけど入院になったら連絡するね。」
『仕事……手につかないかも。』
「ふふ。
頑張って!」
そして私はタクシーで病院に向かった
304人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桃マスカット | 作成日時:2022年2月25日 7時