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宮田くんから店長さんに話がいくと
ぜひ働いて欲しいということですぐにバイトが決まった


初日のシフトの日は知り合いだったこともあり宮田くんと同じ日にしてもらったようだ


初日はオープンの1時間ほど前に出勤しいろいろと説明を受けた

店長の松岡さんはとても優しくて
『慣れるまではいろいろ聞いてな!』
と言ってくれた

その日は平日だったこともありゆっくりと教わりながら仕事もできて順調に終わりを迎えた


それから何回かシフトに入ってすこーしだけ慣れてきた日

その日は金曜日で平日の中でも忙しい日だった

私も忙しい日は初めてでバタバタと働いていた

『おねーさん、レモンサワー1つ。』

酔っ払いのサラリーマン3人組から注文を受け
私はレモンサワーをそのテーブルへ運んだ

「お待たせしました!
 レモンサワーです。」

『あれ?
 俺レモンハイボール頼まなかった?』

「えっ……
 あ。失礼しました。
 作り直しますね。」

『あー、、いいよ。
 こっち飲んだげるから。』

「すみません。」


『おねーさん、一緒に飲まない?
 今日何時までなの?』


「えっ?!」


そんなこと言われると思っていなかった私はなんて答えていいのかわからなくて一瞬固まってしまった


『これさ、間違ったの飲んであげるからお詫びに1杯付き合ってよー。』


そう追い討ちをかけられて私はますますどう答えていいのかわからなくなった


「えっと……まだ仕事中なので…。」


『終わるの待っててあげるからさ♪』


……こういう場合どうしたらいいの?!


何も答えられないでいるとそこに宮田くんが来てくれた


『すみません。
 うちのお店そういうのダメなんですよー。』


ニコニコと笑顔でやんわりと断ってくれたが…


『いや、お兄ちゃんには聞いてないから!
 この子お酒間違ったの我慢して飲んであげるのにそんなことしていいのー?』

相手はちょっとイラついているようで少し口調がキツくなってきた

私は怖くて手が震えてきた

『いや、お客様注文の際にレモンサワーっておっしゃられてましたよ?
 だからうちのスタッフは間違ってませんよ?』


『はぁ?!
 こっちが間違ったっていうのかよ!
 客のせいにするのか?!』

宮田くんの言葉に怒った相手は持っていたレモンサワーを宮田くんの頭からばしゃーっと勢いよくかけてしまった



「ひゃ………っ!!」


私はそれを真後ろからただ見ているだけだった

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作者名:桃マスカット | 作成日時:2021年9月14日 23時

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