This CRAZY loVe 2

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「おはよーございまーす。」



『うぃーっす。』

『おはよー。』



いつもと何も変わらない朝だった


出勤して制服に着替えて受付へ


そこにはもう伊藤さんがいつものように座っている



『今日でAちゃん最後なんて信じられないわね。』


「ね。
　私もそう思ってます。笑」


あまりにもいつもと変わらない
私はほんとに今日で最後なのかな


実感がなかった


その実感が湧いてきたのはお昼休憩の時からだった



最後だからとみんながピザをとって送別会をしてくれることになっていた
いつもは順番に休憩に入るけど今日はみんなで一緒に休憩

受付には
【御用の方は押してください】
とベルを置いた


『さ、Aちゃん休憩行こ？』

伊藤さんに促されて休憩室へ向かう


ガチャッ


「…………っ!!!」

ドアを開けて驚いた


休憩室が風船やペーパーフラワーですごく可愛く飾り付けてあった


そして今日は休みのはずの北山くんもいた


「これ………みんなが？」


『飾り付けは昨日、ニカ千が頑張ってたよ。』

横尾くんが教えてくれる


『はい。
　これはみんなから送別のプレゼント！』

そう言って宮田くんがラッピングされた紙袋を渡してくれた


「え。
　ありがとう。
　開けてもいい？」


リボンを解いて中を覗くとそこに入っていたのは
かわいいペアのマグカップだった


『玉と俺で選んだんだ、旦那さんと使ってね！』

ニコニコ笑顔の宮田くん


「ふふ。
　ありがと。」


『これは横尾さんと藤ヶ谷が作ったんだって。』

北山くんがそう言って指差したのはケーキだった


「え！
　藤ヶ谷くん作れるの？！」


『や、俺は渉の指示に従っただけだから。笑』


美味しそうなチョコレートケーキの上にクッキーが乗って、そこに
【Aさんおつかれさま】
とチョコペンで書いてあるのがかろうじて読めた


「ヤバい……。
　ねぇ、泣きそう……。」


みんなから全力の送別を受けて嬉し過ぎて目がウルウルと潤んできた


『やめてー、Aちゃん。
　私も泣いちゃうからー。』


そう言う伊藤さんを見るともう既に私よりも号泣していて

それを見てちょっと笑った



この会社で働けて本当によかった



私は幸せだったと改めて思った

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