【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#PINK END ページ37

私が付けたのは花モチーフのバレッタ。

私が選んだのは。

「桃里実、貴方よ」

「…俺…ですか？」

ぽかんとした顔で言う。

「初めてのデートのとき私のことよく見てくれたからこそ分かってくれた」

普通観察眼が優れていても人より注意を引きつけるものがあるのに。

なのに私のことをしっかりと見てくれた。そこまで見てくれてる人はそうそういない。

婚約者にしたい理由はこの1つで十分でしょ。

「本当に…俺が…幸せってこうゆう感情のこというのか」

「大袈裟ね」

そんな私達を見てみんなは微笑む。

その夜。

「ジェルくん、その系統の中で一番高いの取って」

「ほい、今日は飲まなやってかれへんよな」

「なーくんの酒処理はジェルくん担当だもんねー」

「るぅちゃん今日どぎついの飲んでる？」

「本当は水で割りたくなかったですよ、今日は」

やけ酒でこんなことなる？

「Aさん、こっち」

さとみに連れてこられたけどただの廊下？

「あの、キスしていいですか？貴女を見てたらしたくなって…」

前までは許可なくしてたクセに。でも嫌なわけがない…私が頷くとキスしてきた。

「んっ…んぁっ…！？」

深い方の。流石に対処出来ず突き飛ばすと後ろによろけたさとみ。

「深い方でいいとは言ってない！」

真っ赤な顔を見られたくなくて背を向けると優しく包み込まれた。

「それほど好きなんですよ」

「バカ」

大人で余裕があって。

でも時々恥ずかしいことをしてくる。そんな彼とならどんなこともやれそう。

これからは何があっても二人で頑張らないとね。

「A、君の全部を愛してる」

「私も、貴方の全部を愛してる」

私達の表現は最低限でも大丈夫。

PINK END

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