【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part3

#106 ページ24

〜さとみSIDE〜

という事で順番は、俺、莉犬、るぅと、なーくん、ころん、ジェルになった。

「はーん、そんで今日さとみがここに来たわけね」

「はい、まぁ」

ところで今Aさんの機嫌が悪いような。

「あの、なんかイライラしてます？」

「イライラって言うかもうそろそろ限界なのよね」

何がだろうか？

「ジェルが当番の時殴っていいかな……？」

怖い、組長が怒ったときの圧にめっちゃ似てる。

「その怒りの鉄拳でジェルの骨折れませんか？」

「折れはしないわ、歯くらいは抜けるかも知れないけど」

やべぇ、声色変わんなくて冗談かマジかも分かんねぇ。

「そもそもキスされて恥ずかしがるのは女の役割だと思うんですけどー」

それは、確かに頷ける。

「中身乙女かって思うわ」

「まぁまぁ、落ち着いてください」

俺らにとっては今この時間がチャンスでもある。

少しでもドキドキしてもらわないと。

「でもそんなジェルのこと気にしてていいんですか？」

「え？」

そういうAさんの手首を正面掴み座っているベッドに右膝を乗せる。

その気になれば押し倒せる。

だがこの場でなーくんとかるぅとが来たら俺の体がボロボロになる。

そう思って入ればAさんは左脚をベッドの上に上げて。

「よっ…！」

蹴って俺の右膝をベッドから落とした。

ドスッと膝を打ち付ける。畳で幾分助かったがかなり痛い。

「いってぇ……」

「バーカ、私そんなに簡単な女じゃないんだけど？」

ニヤッと笑うAさんを見て思った。

この人にはやっぱ敵わねぇなと。

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