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#102 ページ20

〜ななもり。SIDE〜

その日の夜。

あれから3日、度々偶然は重ならない。

分かってはいたけど……やっぱり偶然なんて狙わず誘ったほうがいいのかな?

「ころちゃんにああ言った手前誘い出せないよね」

「なんの話?」

ドキッと胸が高鳴る。会えた。

「A…さん、こっちの話です」

「そう」

手を伸ばせば届く距離、するなら今しかないんだ。

俺は一歩踏み出すがAさんは一歩下った。

一歩踏み出して遠ざかるのならこの方法しかない。

俺はまた一歩踏み出すのと同時にAさんの腕を引き寄せて抱きしめた。

腕の中にすっぽりと埋まる。突然のことに驚いているのか抵抗しない。

「Aさん、今から俺、貴女にキスします」

「え……」

「嫌なら拒否してください、無理矢理にするつもりはないですから」

俺は体を一度離して手を握ってゆっくりと顔を近づける。

拒否出来るように。

でも拒否するような動作は見せない。吐息がかかる位置まで来ても拒否しない。

それどころかそっと目を閉じた。その行動から読み取れるのは。

「……いいんですか?」

俺とキスしてもいいという意味。目を軽く閉じたまま頷く。

本当無自覚に俺達を煽るのが得意ですね、貴女は。

「………」

「んっ……」

やば、その声は理性が切れる。

なんて言ったら困らせるから俺は唇を離した。

理性切れたらただのキスじゃ済まないからなぁ。

それは多分本気で拒否られる。

「ジェル以上にしっかりしたキスしてっ……」

顔を真っ赤にしてそう言われた。

まぁ角度付けたしっかりと唇重ねたやつでしたからね。

「いやあれでも我慢したほうですって、ディープじゃないだけいいほうです」

そう言って俺は部屋に戻る。

翌日、篁さんが「珍しく俺が起こすより先に起きてなかった」と言われた。

普通に唇を合わせるやつじゃなかったもんな。

あのキスするのはダメだったかな……?

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設定タグ:婚約者候補 , 夏那子 , stpr   
作品ジャンル:恋愛
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夏那子 - あんな扱いで大丈夫なのか…日曜までにはどうにかします(笑) 桃くんと青くんのメンシプですよね、あぁ…紫くんの古傷が痛む…… (2022年12月1日 23時) (レス) @page49 id: 99395c908e (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新お疲れ様です!2人の状態が面白すぎてもう…(笑) 私も今日やっと録画予約してきました😚ずっとニヤニヤにこにこしてたら親にきっも。って冷たい目で見られました( メンシプ…開設されましたね… (2022年12月1日 22時) (レス) @page49 id: 1ffb1529af (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - 我ながら二人が酷い扱いに…… 私は今日日曜の番組表見てニヤニヤしてました(笑)ついにあの方達のテレビが始まると思うとニヤけが収まらなくて… (2022年11月30日 22時) (レス) @page48 id: 99395c908e (このIDを非表示/違反報告)
まき - 更新お疲れ様です!桃くんの白目…(笑)そして情緒不安定の紫くん…カオスですね(笑) 暇な時にでも聞きます…! そして桃くんお写真が…帰ってきてTwitter開けた瞬間発狂でした。インスタの方が綺麗かったです…😇😇😇 (2022年11月30日 22時) (レス) @page48 id: 4f4ffeaa41 (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - あ、因みに誇り高きアイドルは赤くんに相応しい歌だなと思っていたので歌ってくれて嬉しかったです (2022年11月30日 11時) (レス) id: 99395c908e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏那子 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年11月10日 9時

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