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143.家族 ページ48

〜千紗side〜


はよ帰れって言ってるのにいつまで居座る気なんですかね。


コ「ただ、……純粋に知りたいだけであの男が千紗さんにとって危険人物だってことはわかるよ。」

千「知ってどうすんの?安っぽい同情なら今までにないってくらい死ぬほど貰ってきた。」





"可哀想にねぇ…"


"何でもろくでもない父親だったらしいわよ"






湿布を貼った頬がズキズキと痛む。




コ「頼ってほしいんだよ!」


千「!」


コ「守りたいんだ!!」









守りたい?


コ「まあ…薄っぺらい言葉に聞こえるかもしんねーけど…。」


その言葉に目を見開いた。


千「蘭姉ちゃんも?」

コ「もちろn…って冷やかすな!!」

千「ははは」


コナン君に不思議そうに見られながらソファに座る。



千「守りたい、か。………そんなこと家族にも言われたことないわ。」









"もっと周りに頼りなさい。"








ああ…あいつもそんなようなこと言ってたっけ。


千「…両親と住んでた時は良い思い出がなくってね。」


全くもって馬鹿馬鹿しい、17の子どもに話すなんて。


千「まあわかりやすく言うと…これだよ。」


見せた方が早いと思い片手で服を捲った。


コ「この傷…まさか、」


私の体の傷跡を見て驚愕した。


コ「__虐待…」

千「そういうこと。」





__




___








ガシャァン!!


『っう…』


簡単に殴り飛ばされる体。


『ったく…何でガキなんか産んじまったんだ?』

『ううッ、ヒック…もうやめて…』


父親は最悪な男だった。
金使いが荒い上に酒飲みで暴力的…言い出したらキリがない。

母親は可哀想な女だった。
最低な男にすがってでしか生きることが出来ない。


千「その間に生まれたのが私。」


いつも泣いている母と乱暴な父。
幼い私は部屋の隅でいつも存在を消すように小さく座っていた。毎日与えられる暴力にただ絶える、それを受け入れる。

生きるために。


コ「……お母さんは?」

千「衰弱死した。精神的にもやばかったんでしょ、その時に父親も失踪して私は親戚中をたらい回し。」


全くいい荷物だったよ。


千「それで?私のつまんない生い立ちのご感想はどーですかね。」


隣に座ったまま黙りこんでるし。


コ「スッキリした。」

千「……はい?」

コ「あ…いや、悪い意味じゃないよ。」


はあ?



コ「千紗さんのこと少しは知れたから。」



………はあ?(2回目)



千「…何言ってんの?全然意味わかんないんだけど。」

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pino(プロフ) - カノさまさん» 好評価&コメントありがとうございます!もっと面白さを増せるよう頑張ります! (2019年8月31日 22時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
カノさま - 面白い作品ですなぁ… (2019年8月31日 21時) (レス) id: a6daf906d1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - ののいろ系女子さん» ファン…!?好評価とコメントありがとうございます!楽しんで頂けて何よりです!(*^^*) (2019年7月13日 14時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 凄くおもしろかったです!もうファンです!至急好評価してきます! (2019年7月13日 11時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - ミキさん» 好評ありがとうございます(TT)、これからももっと面白く出来るように努力します! (2019年7月9日 21時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pino | 作成日時:2019年2月20日 0時

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