32.もう一つのチカラ ページ33
その赤いマントを掴み引き寄せた。
治「返せェ！！！」ﾄﾞｯ
離さない！もう絶対に離さない！
エリちゃんを抱くAちゃんを僕が抱きとめる。自然とその力を強めた。
『そんなこと、望んでない！！』
『ごめんなさい…』
もうあんなこと…絶対にさせない！！
"君はどういうヒーローになりたい？"
誰にも心配させることのないくらい、必ず勝って必ず助ける。
緑「ああああ！！」
迫るトゲに対して渾身の力を振り絞る。
＿＿刹那
ドッ！！！！
＿＿
＿＿＿
気づいたら青空が見える所まで高くとんでた。
「！？」
緑「え…」
お兄さんも唖然としててわたしはエリを抱いてる手に力をこめた。
緑「待て待て待て…！！」
その表情にわたしも真っ青になった。
「お、お兄さん…！！」
ハッとすると、すぐに笑顔で"大丈夫だよ"と言った。そのまま重力にまかせて落ちていく。
ズザザザ＿＿！！
体勢をたてなおして着地するとお兄さんはわたしたちをおろす。
緑「怪我も治ってる…！っていうか、何か力が湧いてくるような…」
ふと、こっちを見た。
緑「…君たちの、力なの…？」
「うん…。」
エリは力んでいて額に汗をうかべていた。わたしの角がｼﾞｼﾞｼﾞ、とうずいた。
緑「っ！？っ何だ、今度は…内側と外側から引っ張り合いされてるみたいな…っ」
エ「っ…」
「ご、ごめんなさい…！」
うずくまったお兄さんに手を伸ばす。
「力を制御出来てないんだ。」
緑「！！」
振り返るよりも先にお兄さんに抱っこされた。大きいトゲがぶつかってまた地面が割れる。
治「拍子で発動したものの止め方がわからないんだろう、壊理！A！」
大きな影が辺りをつつんで、あの男はわたしたちを見下ろす。
治「人間を巻き戻す、それがそいつらだ。そのまま抱えていては消滅するぞ。」
ふとジロリと見つめられ後ずさった。
治「…A。」
「…」ﾋﾞｸ
誘うように宥めるように呼ばれる。
治「わかるだろう？そのヒーローが死んでしまうぞ、おまえの"力"で。」
「！」
ｼﾞｼﾞｼﾞ＿＿角が小さく揺れる。
緑「何を…！」
治「力がみなぎる感覚がしないか？だが次第に大きくなっていき、いずれ吹き零れて爆発する。」
エリはわたしに寄り添ってお兄さんはあの男をにらんでる。
いや…！！だめ…！
治「＿＿"個性"能力を飛躍させる力、それがAには備わってる。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1754人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たんと(プロフ) - 前読んであの感想をもう一度！と思ったらやっぱり泣いてしまいました…素敵な物語をありがとうございます！ (2月12日 14時) (
レス) id: f0ade18a0c (このIDを非表示/違反報告)
赤い羽根募金ちゃま〜 - 11歳？...やべぇ、同い年だ...((((( (2022年12月1日 23時) (レス) @page24 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！読んでいただいて、嬉しいかぎりです！ (2022年7月22日 0時) (レス) id: 16ca5ec74a (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかもう…小説家になれるんじゃないですか？それくらい感動しました！ (2021年10月20日 7時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - みづきさん» 泣いてくださったなんて、とても嬉しいです(*^^*)、コメントありがとうございました！ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：pino | 作成日時：2020年1月7日 12時
