42.伝えたいことがあるんだ ページ43
今朝と同じようにベッドの上で正座してふたりと対面。病室の扉にはあいざわさんがたってて、きっとふたりを連れてきてくれたんだ。
ミ「好きなフルーツある！？俺当てていい！？梨でしょ！？好きっぽいよね！」
「リンゴ…」
ミ「だと思ったよね！！」
ふるーつの盛ったかごを机におく。
「デクさん、ルミリオンさん…。…わたしのせいでケガさせてしまって、ごめんなさい。」
頭をさげる。
「わたしのせいで、苦しい思いをさせてごめんなさい。」
それに…あの"銃弾"。
「わたしの…わたしのせいで、ルミリオンの"個性"は…」
ミ「Aちゃん！」
頭に手がおかれる。
ミ「苦しい思いしたなんて思ってる人はいない！皆こう思ってる！『ふたりが無事で良かった』って！」
なでなで、と頭を撫でられる。
……ほんとうに。
「…」ﾌﾙﾌﾙ
頭をよこに振った。
……ほんとうに、この人たちは"いい人"たちだ。
「ルミリオンさん…デクさんの大切なひとなのに…。」
じわりと涙がにじんだ。
「おじさんは＿＿わたしのせいで、しんじゃった…。」
＿＿
＿＿＿＿
ミ「…」
緑「Aちゃん…」
ひとまわりもふたまわりも大きい先輩の手をとってAちゃんは前に持ってくる。
「わたし…もう周りが傷つくのが嫌で…、＿＿わたしがあの人に着いていけば誰も傷つかずに済んだのに。…でも、"たすからなきゃ"って思って、だから…」
涙がポタリと先輩の手に落ちる。
相『ナイトアイのことも知られてる。…もうちっと幼かったら何とか言いくるめられたかもしれないがな。』
その歳には似合わない。
子どもらしくない…、あの環境が"今の彼女"を作ってしまったんだ。
ミ「…Aちゃん。」
静かに名前を呼んだ先輩はにっこり笑う。
ミ「存在しない人に謝っても仕方ない！！気楽にいこう！皆、君たちの笑顔が見たくて戦ったんだよ！」
彼女は涙をためたまま、先輩を見上げていた。
『もういいでしょ…！？わたしが…一緒にいくよ。だからもうお兄さんと、戦うのはやめて…！』
『もういいの。ありがとう…、ごめんなさい。』
先輩と目が合うと僕に彼女の正面を譲ってくれた。促されるがままにそこへ座る。
治『なるほどな…A、おまえ最初から自分の命は捨てていたわけか。』
先輩と話したんだ、君のことを。
緑「あのね…＿＿Aちゃん。」
僕は君に伝えたいことがあるんだ。
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たんと(プロフ) - 前読んであの感想をもう一度！と思ったらやっぱり泣いてしまいました…素敵な物語をありがとうございます！ (2月12日 14時) (
レス) id: f0ade18a0c (このIDを非表示/違反報告)
赤い羽根募金ちゃま〜 - 11歳？...やべぇ、同い年だ...((((( (2022年12月1日 23時) (レス) @page24 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！読んでいただいて、嬉しいかぎりです！ (2022年7月22日 0時) (レス) id: 16ca5ec74a (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかもう…小説家になれるんじゃないですか？それくらい感動しました！ (2021年10月20日 7時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - みづきさん» 泣いてくださったなんて、とても嬉しいです(*^^*)、コメントありがとうございました！ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2020年1月7日 12時
