60.ロードワーク中に出会ったのは ページ13
＿＿＿翌日。
冬「え、びょ…、病院？」
廊下を歩いていると先の玄関から声が聞こえてきた。
冬「急にどした、ていうかそれお父さんに言わなくていいの？」
焦「ああ。」
蛍「……言ったって"好きにしろ"って返されるだけだよ。」
冬「あ、蛍！」
靴を履いて病院に向かおうとする兄と目が合う。
焦「じゃあ行ってくる。」
冬「あ、ちょっと…！何で"今更お母さんに会いに行く気なったの"！」
兄さんは黙ってそのまま出ていった。
冬「蛍知ってたの！？私びっくりだよ…！焦凍がお母さんに会いに行くなんて…」
困惑顔の姉さんを一見して私もランニングシューズを出して履く。
冬「あれ、朝ロードワーク行ったんじゃなかったの？」
蛍「…他にやる事も無いから。しばらく走る。」
冬「え、でも休養のための休みなんじゃ……って、蛍！」
イヤホンをつけて私は家を出た。
蛍「ハッ…ハッ…」
しばらくハイペースで走って息も上がってきた頃、ピピピ、と腕時計が鳴る。
蛍「ハァ…、よし…水分補給。」
タイマーを止めてそこら辺の自動販売機でミネラルウォーターを買ってゴクゴクと喉を潤す。
「うぅ、グスッ…」
蛍「…？」
すぐ近くで誰かが泣いてるような声が聞こえた。
声の源を見ると自販機のすぐ横でしゃがんでいる男の子がいた。
蛍「………ねぇ、」
これでもヒーロー志望。……見過ごすのは気が引ける。
「…っ、！？」ﾋﾞｸｯ
涙をボロボロと流しながら勢いよくこちらを見た小さい男の子。
蛍「……どうしたの、迷子？」
「……っ、」
警戒するようにこちらを見る男の子。
蛍「……親御さんは？」
口を閉じてうつむいて話は出来なさそう。
どうしたものか、警戒されてるし…でも放っておくことも出来ない。
困ってジッと見てると男の子が抱えてる自身の両膝から血が出てるのを見つけた。
蛍「……怪我してるよ。転んだの？」
「……」
蛍「……だんまりか…。」
はぁ…とため息をついて男の子前まで歩いてしゃがむ。
「！？」
蛍「…何もしないよ。痛々しいし…ちゃんと応急手当しないと。」
結構血出てるな。
蛍「この辺に洗える場所無いし…」
自販機で小さいペットボトルの水を購入してまた男の子の前へ戻る。
蛍「膝を清潔にしたあと消毒して絆創膏貼るから。」
男の子は意外と聞き分けが良くすんなりと膝を差し出した。
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pino(プロフ) - 桜さん» エンデヴァーって絶対親バカだと思うんですよね…笑 (2019年7月3日 20時) (
レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - エンデバーw親バカw (2019年7月3日 20時) (レス) id: 7bef5e0dd1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 美加代さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)頑張ります！ (2019年5月6日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
美加代 - めっちゃ面白いです！もう毎日更新楽しみに待ってます！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月6日 6時) (レス) id: 3ef79b5796 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 南風さん» 漢字難しい…！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年4月21日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年3月15日 16時
