59.にじみ出た本音 ページ12
少なからずそれに驚いた私。
まさか兄がそんな決断をするとは思わなかった。……いや、
この決心に満ちあふれたまっすぐな目。
＿＿今の兄さんなら…きっと前に進める。
蛍「…そう。どうしてそう思ったの？」
焦「お母さんはきっとまだ俺に…親父に囚われ続けてる。だから俺がこの身体で全力で『再び"ヒーローを目指す"』には……会って話を…たくさん話をしないと。」
目に力強い光を宿し拳を握る兄。
"絶対に左は使わねぇ…"
"うるさい…俺に構うな…！！"
"お母さん…"
ああ……
人は…人１人の力だけで、こんなにも＿＿
焦「例え望まれてなくたって＿＿救け出す。」
変われるものなんだ＿＿。
蛍「……そっか…。」
ギシ、とブランコから立ち上がって私は数歩前へ歩く。
蛍「それが…兄さんのスタートラインなんだね。」
焦「…蛍？」
何故かいつもより前からふく風が少し気持ちいい。
私はくるりと振り返りこう伝えた。
蛍「………行ってきなよ＿＿＿兄さん。」
〜焦凍side〜
俺の話を聞いた蛍はブランコからおりると少し前に歩いてしばらく黙ってた。
だがくるりと振り返って…
蛍「………行ってきなよ＿＿＿兄さん。」
風でなびいた髪が顔にかかって見えにくかったけど…、
俺には蛍が少し笑って言ったように見えた。
見間違いかもしれねぇがそれに驚いて目を見開く。蛍の笑った顔なんてもう子供の頃からほぼ見てねぇ。
焦「っ…け、」
蛍「もう行こう。……お腹すいた。」
またすぐにいつもの無表情に戻って公園の入口へ歩いてく蛍。
焦「…ああ。」
〜蛍side〜
冬「蛍〜！焦凍〜！表彰台おめでとう〜〜っ！！」
夜になって姉さんが帰って来たとたんに勢いよく襖が開いて祝われる。
焦「ありがとう、姉さん。」
姉さんの喜びように呆気にとられた兄さんは、口角を上げてお礼を言った。
冬「！」
……姉さんも兄さんの変わりように気づいたらしい。
冬「ふふっ、今日は二人の好きなお蕎麦にしようか！お姉ちゃんいっぱい作っちゃうからっ！」
焦「普通でいい。」
私もはやく食べたいから台所へ向かう姉さんの後をついていく。
＿＿＿＿＿
冬「ねえ焦凍みたっ！？あの子体育祭の途中あたりから何だか変わったよね！？」
蛍「…そうだね。」
相変わらずの無関心さに姉さんは蛍がわからないはずないよね…と苦笑い。
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pino(プロフ) - 桜さん» エンデヴァーって絶対親バカだと思うんですよね…笑 (2019年7月3日 20時) (
レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - エンデバーw親バカw (2019年7月3日 20時) (レス) id: 7bef5e0dd1 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 美加代さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！(TT)頑張ります！ (2019年5月6日 8時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
美加代 - めっちゃ面白いです！もう毎日更新楽しみに待ってます！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月6日 6時) (レス) id: 3ef79b5796 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 南風さん» 漢字難しい…！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年4月21日 19時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2019年3月15日 16時
