30.心操人使 ページ32
蛍「……あ、」
「ニャァ」
体育祭が迫る中…放課後になって帰る時に学校の敷地内に猫がいた。
蛍「…ねこ、待って、」
触ろうとしたら茂みの向こうへガサッと入ってしまった。私は猫の後を追って茂み向こうへと行く。＿＿誰かに見られている事に気づかず。
蛍「…こっちに行ったはずなんだけどな。」
猫を探してキョロキョロしていると、今度は近くから子猫の鳴き声がした。
鳴き声を頼りに探すとそこには木の上に乗った子猫が鳴いている。
蛍「さっきの猫。……あの子猫、あなたの子なの？」
さっき茂みに入っていった猫が心配そうに子猫を見上げニャアと鳴いている。……登ったはいいけど降りられなくなったのか…。
蛍「…大丈夫、私が降ろすから。」
鞄をそこに置いて子猫がいる幹まで木を登っていく。
「…ミィ、ミィ」
蛍「もう大丈夫。」
手を差し出すと
「シャー…！」
ガブッと噛みつかれる。……子猫でも結構力ってあるんだな。
蛍「…傷つけたりしないよ。」
子猫のしたいがままにさせて私はじっとしていた。するとやがて噛みつくのをやめて口を離した。
私は子猫をそっと抱いて木を降りる。
「ニャアォ」
私が子猫を降ろすと駆け寄ってくる母猫。
互いにすり寄って猫でも親子の絆はやっぱりあるんだなと実感させられる。
『蛍……』
最近…時折あの人の記憶が蘇る。
蛍「…良かったね。あんまり母猫を心配させちゃ駄目だよ、子猫。」
しゃがんで猫を見ていると母猫が私の方へ飛び付いてきてペロペロと頬をなめた。
「ニャアオ、ニャア」
蛍「…ふふ、くすぐったいよ。」
猫を撫でているとガサッと茂みから誰か出てきた。
蛍「……この前の。」
「…よォ。」
宣戦布告しに来た人だった。
蛍「…ここに何しに？」
「その親猫よくここに来るから可愛がってたんだけど最近来ねーから探してた。…子猫助けてたの見てた。」
そこまで言うと小さい紙皿を出してそこに水を注ぐと猫たちに差し出した。
「子猫…助けてくれてありがとな。…えっと、」
蛍「……轟 蛍。蛍でいい。」
心「…心操 人使。普通科の。」
猫を撫でていると向こうがまた口を開いた。
心「蛍はどんな個性なんだ。」
蛍「…体育祭に向けての対策？」
心「いや別にそう言うんじゃねーよ。ただ気になっただけ。」
………
蛍「…まあ別に…すぐ分かる事だし、知られても負ける気無いから話しても大丈夫だけど。」
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なる(プロフ) - 遙 (2019年12月30日 19時) (
レス) id: e8d1874213 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - アオイさん» 名前はこれでpart2、3と続いてるのでこのままでいきたいと思っています…！コメントありがとうございました！ (2019年5月22日 20時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 名前変換できるようにすることってできますか？ (2019年5月22日 16時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2018年11月24日 22時
