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「どういう意味？」
別れさせた？カズが？
思考が追いつかない。
はやる気持ちが心臓を締め付けていく。
「お人好しだから、お前」
私から目を逸らさないくせに、瞳は私を捉えない。
「回りくどい言い方しないで」
こんな時に感情を抑えられるほど私は利口ではない。
知りたい、どうしても知りたいんだ。
カズにそんな顔をさせるのが、何なのか。
知りたいからこそ、こんなにも苦しいんだ。
「お前ほんとめんどくさい」
「知ってる」
何と言われようと、私は知りたい。
彼の感情を感じたい。
面倒だと思われたってかまわない。
「おやじが死んだの。
おやじが死んで俺が1人になったからお前は俺の傍にいる為に翔君と別れたの」
こんなにも、こんなにも。
どうして私は空っぽなんだろう。
どうして私は彼に触れられないのだろう。
どうして私は彼に何もあげられないのだろう。
いつも与えられてばかりだ。
気づけばいつも頭を撫でてくれる優しい手がそこにあって、弱い私を包んでくれる温もりは求めればいつも触れられる距離にある。
だけど私はほんの少しですら、彼に温もりを与えられたことはない。
「ごめんね」
私の手から放れた野菜が、優しく私へ微笑んで。
まるで込められた愛情を移し替えるように、私はソファ越しにカズの頭を抱きしめた。
何故そんなことをしたのか、何故そんな言葉が出たのか自分でもわからない。
ただ彼の心を冷やしているのが自分だと気付いてしまったから、氷を少しでも溶かしたかった。
だってほら、氷を手で握ったら水になるでしょう？
「お前ほんと意味わかんない……っ」
泣いているはずもないのに、ぐぐもったその声は泣き声みたいだ。
言葉とは裏腹に、カズの手は首に回った私の腕をしっかりと掴んで、離すことはなかった。
どうしてだろう。
どうしてなのかな。
今はただ彼に、温度を与えたい。
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かおり(プロフ) - お願いですから、せめて1話だけでも書いてくれませんか… (2019年7月5日 13時) (
レス) id: 9aa4c2db67 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 更新…待ってます！ (2019年5月21日 1時) (レス) id: b29790e5ba (このIDを非表示/違反報告)
さいたん(プロフ) - 更新楽しみに待っています。 (2019年4月21日 16時) (レス) id: aceac62259 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 切ない…今後どうなるのかとても気になります。更新楽しみに待っています、頑張ってください！主人公ちゃんがんばれ！！ (2018年3月12日 13時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 。・゜゜(ノД`)(。>д<)( ノД`)…(´д｀|||) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふじしの | 作成日時：2017年9月30日 15時
