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朝、私より早く家を出たカズに結局私は何も言わなかった。
琴美さんから伝わっているだろうし、何も後ろめたいことなんてない。
ないのに。
どうして、振り向かないでと思ってしまうのだろう。
「っ、」
でもやっぱりそんな想いが通じるわけもなく、見開かれた彼のその瞳には精一杯のお洒落をした私が映っていて。
カズの唇は音もなく私の名前を紡いで、微笑む琴美さんがそっとそれを制して。
再び背を向けた彼がストローを口に咥えて。
生まれていくいくつもの雲を。
私は呼吸も忘れて眺めていた。
“が・ん・ば・れ”
そう象った琴美さんの唇。
浮かぶ笑みが、私には憎しみに見える。
でもきっとそれは私の気のせいだから。
そう何かに蓋をして、私はまた偽りの笑みを浮かべた。
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かおり(プロフ) - お願いですから、せめて1話だけでも書いてくれませんか… (2019年7月5日 13時) (
レス) id: 9aa4c2db67 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 更新…待ってます！ (2019年5月21日 1時) (レス) id: b29790e5ba (このIDを非表示/違反報告)
さいたん(プロフ) - 更新楽しみに待っています。 (2019年4月21日 16時) (レス) id: aceac62259 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 切ない…今後どうなるのかとても気になります。更新楽しみに待っています、頑張ってください！主人公ちゃんがんばれ！！ (2018年3月12日 13時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 。・゜゜(ノД`)(。>д<)( ノД`)…(´д｀|||) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふじしの | 作成日時：2017年9月30日 15時
