Hasta la vista

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『新入生、入場』









少し緊張した顔で歩いているA







こうして見ると、同年代の女の子の中でも
断トツでAは可愛い






．







『新入生代表の挨拶、與A』








そう名前を呼ばれて
舞台の上へ立っているA






．






強ばってはいるけど
きちんと、凛とした表情






．








真「(...自慢の姪っ子や)」









．








長い入学式を終えて
校舎からAが出てくるのを校門の前で待っていた






．






チラチラと周りの人に見られてる気がするのは
たぶん気の所為では無いだろう





．







何だか居づらいなと思いながら
すると、校舎から聞き慣れた笑い声が聞こえてきた







．






「やめてよ〜、笑わせないで！」








楽しそうに笑いながら
たくさんの友達に囲まれているA






．






真「(良かった、友達出来たんやな)」









少しほっとしたのも束の間







．









『與〜！！連絡先教えて！！』








Aの後ろから走ってくる男子の軍団







「あ...うん、いいよ」






困ったように笑うAは
そっとスマホを出して







．






『よろしくな！』



「こちらこそ、よろしくね」









優しく微笑むA






．






それと同時に
真っ黒く染まっていく自分の心







そうか、高校なんて
ウジャウジャと変な虫がつく場所








．








何て危なっかしい







俺の大切なAを
ちゃんと見張っておかないと







．







真「俺の...Aやもんな」








．









「あ...！」









俺と目が合うと
周りにいる友達たちに挨拶をして





駆け足で俺に近づいてくる







．








「お待たせしました」



真「挨拶、めっちゃ良かったで」



「...やっぱり見てましたか」



真「しっかり録画したから家で見ような」









消して！って焦りまくっているAに
可愛いなと思いながらからかっていると









『Aちゃん〜、その人誰？』



『若いし、かっこいい！彼氏？』







さっきまで話していた中の女の子達が寄ってきた






．






「彼氏じゃないよ！？」



『じゃあ〜、お兄さん？でも似てないよね(笑)』







焦っているAは
目線で俺に助けを求めて





．









真「...保護者やで」






営業スマイルを使って
その子達を何とか追い払った






．

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