【進撃の巨人】名前のない物語【男主】 (ページ4)

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第二話ページ4

｢……と言うことで、今回も無事、訓練兵の入団が決まった。｣

いやいや、どういう事だ…。

｢いやぁ〜、おめでたいね。｣

『うん、そうだね。』

おめでたい…事なのだろうか。

｢ねぇ、A。見に行きたくない？｣

隣でハンジが呟く。

興味がない、と言えば嘘になる。

『……まぁ、そうだね。』

｢じゃあさ、あとで一緒に行こう！｣

『うん、行こうか。』

｢おい、A。｣

前でどっかりと座って、自分を見つめる人物。

『……はい。…っていうか、なんで私だけなの？リヴァイ。』

同期のリヴァイだ。

『私じゃないし、ハンジだし。』

｢うるせぇ。｣

『はいはい、すみませんでした。』

｢まぁまぁ。…すまんな。｣

そう謝るのは、我らが団長、エルヴィン。

『…私の方こそ、ごめんなさい。』

エルヴィンは、俺の唯一の理解者だ。

もちろん、エルヴィンだけは俺が女装している事を知っている。

｢それじゃあ、話を続ける。｣

｢A〜！！さっそく、見に行こう！｣

『うん、行こっか。』

｢待て。俺も行く。｣

｢えっ？！珍しいねぇ、リヴァイも行くなんて！｣

隣には何故かリヴァイが。

……まぁ、いいんだけどさ。

『…じゃ、行こっか。』

｢うん！｣

訓練所を通ると、名前を叫んでいる人がいた。

『なに、あれ。』

｢えぇっと……、私の調べによると、あれは自己紹介とかじゃなくて、意志があるかどうかを判断してるみたいだよ。｣

｢ふん。…うるせぇな。｣

『まぁまぁ。』

あれ、……あの金髪…。

『……アルミン…？』

｢ん？どうしたの？A。｣

『あ、いや……ううん、何でもない。』

｢そう？……まぁいいや、私の調べによると、1番期待されているのは、ミカサ・アッカーマンだって。本当かは知らないけどね、どの子だろ。｣

なんて、まじまじと見つめるハンジ。

まじか…………って事は……

俺も柵越しにまじまじと見つめる。

『はは、』

やっぱり。

……エレンがいる。

『……まじか。』

｢……知り合いか？｣

なんて、リヴァイは白々しく呟く。

『……うん。……私の弟、がいる。』

｢え、……えぇぇ？？！｣

｢ほぅ。｣