第26夜 ページ27
＊
『お、おぉぉぉ...』
一行が戻ってきたのは調査兵団兵舎。Aが建物を前にして目を輝かせているのは、ここに来るのが初めてだからだ。
いくら調査兵団に身柄が引き渡されたとはいえ、彼女の調査が済むまでは憲兵団の牢に入れておけと最後の抑止があった。
檻の中でも本があったため決して楽しみがないというわけではないが、やはり生活するなら普通の部屋がいい。柔らかくてあたたかいベッドとか希望したい。
「Aの部屋はリヴァイの隣だ」
エルヴィンがそう告げると、彼女は僅かに苦笑いを浮かべた。
『やっぱり、そうなりますよね...』
「あー！もしかしてさぁ、私の隣がよかった！？そうだよね！？ね！」
『...ちょっと期待した』
そりゃなんかあった時のために監視であるリヴァイが側にいなければ意味がない。わかってはいたが、せっかく仲良くなったハンジとは隣じゃないらしく、少し落胆してしまう。
「デレキタァー！！」
「ウゼェ」
星が見える時間帯。流石に発狂は如何なものか...とAに宥められると即座に大人しくなったハンジ。
リヴァイの蹴りよりも効力があるとみた。
約2名、ソワソワしながら立ち入った食堂は、既に団員は食事を済ませた後で、閑散としていた。
初日だし人がいない方がいいだろう、というエルヴィンの考えに賛同し、取り分けられていた4つのトレイを1つのテーブルに並べる。
戦わねばならない、そしてやはり国の機関だからか、平民に支給されていた食べ物よりも豊かだ。
明日の朝にAを紹介することになっている、とキースからの言伝を聞く。
今後の訓練予定や耕作予定地等の話を主にして、比較的リラックスした食事を終える。
「リヴァイ、Aにここの案内頼んだぞ」
「は」
何故ハンジじゃなくて自分なのか、そんな意見を目が訴える。
「Aの調査報告書はハンジに一任しているからな。それに兵舎の中でAが迷って面識がない奴に怪しまれたら元も子もないだろう」
カラリとした笑みで述べられた理由はご最も。...いや、迷子って...子供扱いですね、とAは肩をすくませた。
不満そうに立ち上がると、そのままドアのある方向へ。
気を悪くしたか、なんて思ったのは束の間。ドアノブに手をかけると、振り返って「行くぞ」と声をかける。
『はい、只今！』
慌てて彼女は席を後にし、リヴァイの後ろを追いかけた。
ワンコ属性っぽいよね、とハンジが呟いたそうな。
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練紅龍(プロフ) - らんまるさん» ひぃぃありがとうございます！嬉しくて動悸が...！コツコツでもなんでも頑張ってくっきゃないですね！(｀ω´) (2019年6月17日 21時) (
レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - かまぼ子さん» ありがとうございます！キノコはそこらじゅうに生えてます。その一部の頭に生えていた分をとりました|彡ｻｯ！ (2019年6月17日 21時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - こういうのを誰かやってくれると思ってました。想像以上に面白くて更新が楽しみで仕方ありません。ゆっくりまったりお待ちしておりますので、これからも頑張ってください！(*^^*) (2019年6月16日 22時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼ子(プロフ) - ハンジとの絡みがかなりハマりました。きのこは頭に生えてる感じでしょうか？更新楽しみにしてます^o^ (2019年6月16日 20時) (レス) id: 48e845b0f0 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 桔梗さん» とても嬉しいです！ぼちぼち更新ですが、励みになります。 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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